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【解答速報】昭和大学 保健医療学部 選抜Ⅰ期(数学)解答・解説 2024年度入試

入試分析/解答速報

2024年02月02日

看護医療系専門進学塾の桜芽会です。

桜芽会では、各大学の看護系学科について、入試問題の解答解説を載せていきます。

今回は、2024年度 昭和大学 保健医療学部 選抜Ⅰ期(数学)の解答解説を載せます。

昭和大学を志望している生徒は是非参考にしてください!

【講評】

試験は記述形式。私立はマーク式が多いので、記述式に慣れていない受験生は記述形式の適切な対策を行う必要がある。

というのも、普段指導していても、問題は解けるが問題を解く途中経過(場合わけや定義など)がボロボロであるが故にほとんど点がない、という生徒は多いからだ。

昭和大学を受験する受験生は、ぜひ普段からちゃんと記述の添削もしてもらって欲しい。

ただし、問題のレベルに関しては非常に優しい。記述式なのでアプローチも自由だ。また、受験生が苦手な範囲としてよく挙げるデータ分析の範囲も含まれていないので、対策は非常にしやすい。

出題されている問題も捻った問題はなく、全てスタンダードかつ典型的な解法を使う問題ばかりなので、普段の勉強の成果が出やすいテストだと言える。

注意すべきは、記述式であるがゆえに、複雑な数値が解答に出てきた場合に一瞬ドキッとしてしまうくらいだろうか。

マーク式であれば問題文がヒントになるのでそこまで心配がないのだが、複雑な数値が解答に出てきても怯まないように、計算練習などは念入りに行なっておこう。

大問は選択問題を含め全部で5問。

大問1は計算問題主体の小問集合。難しい問題はないので、ここは計算ミスに注意して全問正解を狙いたいところである。

あえて言えば、(5)の三角比の計算問題が合否の分かれ目になる問題かもしれないが、(5)が解ける、解けないよりも計算の正確性の方が点数に影響するだろう。

大問2はこちらも小問集合だが、計算が主体というよりも典型解法が定着しているかどうかが高得点が取れるかどうかの分かれ道。

(1)と(3)はどちらも典型的な問題であるが、この手の問題は苦手とする受験生が多いので、数学の得点に影響を与えた問題かと思われる。

大問6はこちらも典型的な三角比と平面図形の問題。「円に内接する四角形は対角線を引いて2つの三角形に分けて解く」という基本解法を問う問題なのだが、この問題では親切にも(1)で対角線を引くことが誘導されている。

解法が定着している受験生にとっては、ほかの受験生と差をつけられないという意味で、「この誘導は余計だな」と感じた人もいるだろう。

とはいえ、誘導に従って三角比の計算や公式を使っていけば解ける問題なので、難易度としてはそこまで高いものではない。

ただ、計算で出てくる数字が綺麗ではないので、自信を持って解答してほしい。

大問7は教科書傍用で頻出の確率問題。これは解き方が分かっていれば2、3分で解ける問題なので、確実に取っておきたいのはもちろん、できるだけ早く解いて他の問題の解答時間を稼ぎたい問題である。

大問8は媒介変数の問題。中学範囲の数学で図形と関数の単元をしっかりと定着させている受験生にとってはサービス問題であったはずだ。

ただ、高校の図形と関数の単元ではこのような問題は意外と数が少ない。看護学部ではこのような中学範囲に親和性が高い問題がよく出題されるので、しっかりと看護学部受験のための対策が必要である。

【解答】

※間違いを発見した場合は「問い合わせ」よりご連絡ください。確認の上訂正いたします。

【解説】

途中式は上記解答で示しているので簡単な解説をしていきます。

(1)

因数分解の問題。前半部分の項の係数に-4が含まれているため、グループ分けには苦労しなかったと思う。

前半部分、後半部分をそれぞれ共通因数でくくると、(y+z)が共通因数として現れるのでこれでくくる。

(y2-4x2)はまだ因数分解できるので注意。勿体無いミスはなるべくなくそう。

(2)

連立不等式の問題。左側、右側で分けて計算するという基本がわかっていれば良い。二つの一次不等式を解き、共通範囲に含まれる整数の個数を答える。

(3)※解答上では順番間違えてます。ここではテスト用紙の順番で解説します。

関数の並行移動に関する問題。並行移動の公式に題意の値を代入して解く。

(参考)x方向にp、y方向にq並行移動:元の式のxに(x-p)を、yに(y-q)を代入する。

(4)

二次関数の共有点に関する問題。共有点(交点)が問題になっているので、二つの式を連立させて、交点を求める二次方程式を得る。

この二次方程式の解(交点のx座標)が共有点の個数と一致するので、二次方程式の判別式が0より大きくなるように式を立てる。

※余談だが、判別式は基本的に二次方程式(に準ずる式)にしか利用できない。たまに二次方程式以外で解の公式を使おうとする生徒が見受けられるので、しっかりと判別式の性質を理解しておこう。

(5)

三角比の計算問題。cos2θ=2sinθが与えられているので、これをsin2θ+cos2θ=1に代入してsinの二次方程式を解く(sinの値の範囲に注意)。

後半部分は通分。三角比の計算問題においては、分数形の与式は通分するという作業がテッパンなので、それにしたがって変形すると、値が求まる形に変形できる。

2

(1)

不定方程式の問題。不定方程式の解き方が分かっていないと手も足も出ない。解の一般系がわかれば、与えられた不等式に代入して具体的な値を探していく。

ちなみに、解答ではyの条件式から答えを求めているが、これは8kよりも11kの方が検討する値が少ないためである(8kの場合はk=1,2,3,4)。

このあたりの細かいテクニックも時間が制限される入試(特に記述式では書く量にも影響する)においては重要だ。

(2)

場合の数の問題。学校のテキストレベルであるが、2人が隣り合うように=2人をペアとしてひとまとめにして考える。

(3)

数の性質に関する問題。最大公約数と最大公倍数の求め方が分かっていないと苦労したかもしれない。

学校によっては解答にあるような最大公約数と最大公倍数の求め方を習わないところもあるらしい。中学校受験をしている人にとってはお馴染みの求め方である。

(4)

進数に関する問題。進数の変換が分かっていればサービス問題。

6

(1)

講評でも書いたが、典型的な三角比と平面図形の問題。「円に内接する四角形は対角線を引いて2つの三角形に分けて解く」という基本解法を問う問題。

(1)はこの解き方を誘導するための証文である。余弦定理を使えば問題なく解けたはずだ。

(2)

こちらも余弦定理とcosの角度変換の公式が頭に入っていれば、典型的な解法パターンの問題。二次方程式になるので、最後の解の選別を忘れずに。

(3)

三角比の計算問題。計算結果が綺麗じゃないのでちょっといやーな感じがするが、自信を持って答えよう。

(4)

外接円の半径を求める問題。正弦定理を使えば問題なく解答できたはずだ。

これも余談だが、正弦定理のRが半径なのか直径なのかうろ覚え、=2Rを=Rとしてしまう、という生徒が一定数いるので注意してほしい。

7

大問7は超サービス問題である。全体の10個から3個を選ぶというのを分母とし、各色から題意の個数を取り出すという事象を積にして(積の法則)分子にすれば良い。

8

(1)

媒介変数の問題。これも中学の関数と図形の範囲が頭に入っていれば問題なく解ける。長方形なので、Aのx座標をBに、Bのy座標をC点に利用するというのがポイント。
※グラフの対称性からCのx座標を求めた方が早いが・・・

(2)

各辺の長さをtで表し、二次関数として最大値を求める問題。平方完成を行えば最大値とそれを与えるtが求められる。

(3)

これも関数の最大最小問題。ACは三平方の定理を用いてtで表せる。ルートを取るのは面倒なので、AC2のまま話を進めて良い。

そうすると、AC2の長さはtの四次関数になってしまうが、t4,t2しか出てこないので、「t2の二次関数」として平方完成をすれば最小値とそれを与えるt2の値が求められる。

この値をそのまま解答にしてしまうとダメ。最後まで集中して、それぞれの値をtの値とACの値に変換して答えにしよう。

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