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【解答速報】杏林大学 保健学部 1月30日(数学)解答・解説 2024年度入試

入試分析/解答速報

2024年02月05日

看護医療系専門進学塾の桜芽会です。

桜芽会では、各大学の看護系学科について、入試問題の解答解説を載せていきます。

今回は、2024年度 杏林大学 保健学部 1月30日(数学)の解答解説を載せます。

杏林大学を志望している生徒は是非参考にしてください!

【講評】

出題範囲は数Ⅰ、数Aのみ。1月29日の試験に関する講評でも述べたが、全体を通して難易度や出題範囲、問題のスタンダードさ、計算量など、非常に良い試験問題である。

1月29日の試験と比べると、全体的な難易度としては同程度だが、1月30日の方が平均点は低いのではないかと思う。

というのも、1月29日の試験同様、誘導はちゃんとしているのだが、1月30日の問題の方が知っている、知らないの問題が多かったように思える。

逆に1月29日の試験は、知らなくてもなんとか喰らいつくことができるような構成になっていた。

計算量は相変わらず多い。難しい計算ではないのだが、試験本番の時間に追われる中で解くとなると、見直しの時間も十分に確保できず、計算ミスが多くなった受験生も多いと思う。

これは1月29日、1月30日両日のテストにおいて言えることだが、自信のない問題、解き方がパッと出てこない問題に時間をかけるよりも、最低限合格ラインに届くくらいの問題を解き、計算やミスの確認に時間を割いた受験生の方が合格に近づいたかもしれない。

大問は1月29日と同様3問構成。大問1は小問集合で、スタンダードな問題ばかりである。もしかすると(3)のみつまずいた人がいるかもしれないが、ちゃんとそれ以外は特に問題なかったはずだ。

大問1は全問確実に解き、少し時間をかけてもいいのでなるべく計算ミスがないように注意したい。

大問2は三角比と図形の問題。この問題は解き方を知っている、知っていないで非常に差が出た問題だろう。

非常に典型的な解法に加えて、少し応用を加えた解法(ただし誘導は非常に丁寧)も見受けられたので、この大問2がどれだけ取れているかが合否の分かれ目になったと思われる。

大問3はデータ分析の問題。前半は分散公式を知らないと時間的に計算は無謀だろう。逆に分散公式さえ知っていれば難しい問題ではない。

後半はヒストグラムの問題で、これは問題文を正しく読めば確実に解ける問題。大問3の後半は、ミスが即命取りになる。おそらくほとんどの合格者が満点を取っている問題だろう。

ただ、それでも間違ってしまうのが受験本番の恐ろしいところ。大問2の解法に自信がない問題に時間をかけるくらいなら、ここは多少時間をかけても大問3の後半を確実に得点したい。

【解答】

解答解答解答
82
635
554
179
922
135
168
911
432
65
552
657
315
03
914
123
132
695
943
39
84
60
15
1
※間違いを発見した場合は「問い合わせ」よりご連絡ください。確認の上訂正いたします。

【解説】

簡単な解説をしていきます。詳しい解説を知りたい方は、ぜひ桜芽会をご利用ください。

(1)

(ⅰ)

対称式と交代式の問題。通常式変形でうまくいくのだが、前半部分はx+y=4とxy=-2を連立させて二次方程式を作り、x,yを求めてしまった方が良い。

後半部分はセオリー通り通分してから平方完成。

(ⅱ)

3項対称式の問題。前半部分は3項二乗公式を用いて平方完成すれば良い。後半部分は(ⅰ)と同じく定番の通分してから3項平方完成。

(2)

(ⅰ)

二次関数の最大最小問題。変域が与えられているので、頂点と変域の端におけるyの値を求めれば良い。自信がない人はグラフを書いて確認しよう。

(ⅱ)

四次関数の最大最小問題。t=x2-4x-1と置くと、(ⅰ)が誘導になっており、tの変域が分かる。あとは、題意の式をtで置換し、tの二次関数として最大、最小を求めれば良い。

(3)

数の性質の問題。数の性質は苦手とする人が多い単元なので、解法につまずくとすればここだろう。

24または36の約数の個数は最悪書き出せば求められるので、解法が思いつかなくても最低限前半部分は得点しておきたい。

後半部分は数えることは困難なので、普通に考えていく。3600と16200をそれぞれ素因数分解し、約数の個数を求める。

これを足し合わせるだけでは、重複部分が出てきてしまうので、3600と16200の最大公約数である1800を同様に素因数分解し、約数の個数を求め、先ほどの約数を足したものから引けば良い。

解法はなんとなく分かるけど自信がない・・・という人は、前半部分の24と36で試してみて、解法の有効性を確認しよう。

(4)

平面図形の問題。題意の図を書くと、明らかにチェバ、メネラウスの定理を使ってくれと言わんばかりの図形なので、チェバ、メネラウスの定理を用いて解けば良い。

(1)

余弦定理の基本問題。三辺の長さが明らかなので、△CBDにおいて余弦定理を利用して終了。

(2)

題意より、ABと面BCDが垂直なので、△CBDの面積を求め、ABを高さとして体積を求めれば良い。△CBDの面積は、(1)で求めたcosの値を利用してsinの値を求め、sinの三角形面積公式を利用する。

何度も言うが、三角錐の体積なので3で割ることを忘れずに。

(3)

中学範囲(小学生の範囲でも)頻出の高さを求める問題。万が一解法が分からない場合は、(2)が誘導になっていることに気づけるかどうかがポイント。

△ACDを底面、BHを高さと考えて四面体の体積を求める式を作り、(2)で求めた体積と等式で結び方程式を作る。△ACDは三辺が求められるので、面積は求めることができる。

(4)

平面図形における三角形の内接円の半径を、面積を利用して求める問題の応用。1月29日の問題で、三角形の内接円の半径を求める問題が出題されており、この問題の布石か・・・?とも思う。

内接する球の中心をO、半径をrとして、四面体ABCD=四面体OABC+四面体OACD+四面体OABD+四面体OBCDと考え、体積についての方程式を作る。

分割したそれぞれの四面体は、底面は全て求めることができ、高さはrである。

ちなみに、この問題は四面体の体積をV、表面積をS、内接球の半径をrとしてV=1/3×r×Sという公式を導く問題である。

(5)

問題に従って図を書くと、BEは四角形BCEDの外接円の直径になっていることが分かる(直角の円周角を持っている)。

見方を変えると、4つの三角形の外接円の直径でもある。このうち、三辺の長さ、一つの角度がすでに判明している△BCDに注目し、正弦定理により直径を求めれば良い。

(6)

これは1月29日、1月30日両日の試験を通して1番の難問だったと思う。(5)が誘導になっていることに気づけたかどうかがポイント。

求める外接球の中心は(5)で出てきた外接円の中心の真上にある。

これを踏まえ、ABと外接球の中心、さらに先ほどの外接円の中心を含む平面で図形を切断し、その切断面から外接球の半径を求める。

(1)

(ⅰ)

データの平均に関する問題。データの数×データの値から求めた値を全体の数で割れば良い。

(ⅱ)

分散公式を知らなければお手上げ。無理やり求められなくもなさそうだが、試験時間を考えると現実的ではないだろう。

「分散=2乗の平均-平均の2乗」は必ず押さえておこう。

(ⅲ)

(ⅱ)で分散を求めているので、具体的な値を代入すれば良い。「比が与えられていれば文字を使って実数値に直す」という定番の解法。

n1=k,n2=3k,n3=6kとおいて代入すれば良い。

(ⅳ)

(ⅲ)でこの時の標準偏差の値は出ているので、平均値と等式を結んでaの値を求めれば良い。

Ⅲの前半部分は分散公式を知っている人へのサービス問題といったところか。

(2)

データを見ながら穴埋めをしていく問題なので解説は省略。第一四分位数は9個目のデータ、中央値は17個目と18個目のデータの平均、第三四分位数は26個目のデータ。計算ミスに注意。

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