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【解答速報】杏林大学 保健学部 B日程(生物) 2024年度

入試分析/解答速報

2024年02月09日

看護医療系専門進学塾の桜芽会です。

桜芽会では、各大学の看護系学科について、入試問題の解答解説を載せていきます。

今回は、2024年度 杏林大学 保健学部 B日程(生物)の解答解説を載せます。

杏林大学を志望している生徒は是非参考にしてください!

【講評】

【講評】

例年通りの出題形式であった。健康福祉学科,看護学科,救急救命学科,リハビリテーション学科を志望する受験生は,知識が十分であれば解ける問題が多かったように思える。

DNAの実験や恒常性,生態系・個体群の基本的な知識を確認しておく必要がある。

標準:体細胞分裂・遺伝子とDNAに関する問題であった。遺伝子の実験の知識が必要である。

標準:バイオームと光合成曲線に関する問題であった。光合成曲線の読み取りができたかどうかで差がつくだろう。

Ⅲ-A 標準:生体防御に関する問題であった。空所が多くやや解きにくい設問があるが,丁寧に取り組めば十分に得点できる。

Ⅲ-B 標準:体内環境に関する問題であった。問われている知識は基本的なものが多く,十分に得点できる。

【解答】

問1 ア:⓪ イ:± ウ:⑧ エ:⑤ オ:⑥ カ:⑨   問2 ①,②

問3 ④   問4 ①,⑤,⑥   問5 ②

問6 サ:⑤ シ:⑧ ス:② セ:④ ソ:⑨

問7 タ:⑥ チ:⑤ ツ:③ テ:②   問8 ②,④,⑦

問9 ナ:⑦ ニ:③

問1 ア:① イ:④ ウ:② エ:③   問2 オ:⑦ カ:⑧ キ:② ク:⑤

問3 ケ:① コ:②,⑤    問4 サ:⑤ シ:③ ス:② セ:⑥

問5 ③   問6 ②   問7 ①   問8 ①   問9 ③

Ⅲ-A

問1 ①,③,⑥,⑦   問2 ③   問3 ③   問4 ②,⑧   問5 ⑥

問6 ⑤(⑨)   問7 ①   問8 シ:⑦ ス:③   問9 ⑦   

問10 ソ:④ ツ:②   問11 タ:⓪ チ:④   問12 テ:⓪ ト:③ ナ:⑦

問13 ②

Ⅲ-B

問1 ア:④ イ:⑦ ウ:⑥   問2 エ:① オ:③   問3 ④

問4 ⑥,⑦   問5 ①   問6 ②

問7 サ:① シ:② ス:④   問8 セ:① ソ:⑤   問9 ③

問10 ⑤   問11 ①,③   問12 ①,⑤

【解答】

問1

(ア) 動物は受精卵が体細胞分裂をくり返して個体を形成する。

(イ) 遺伝情報の1セットをゲノムといい,ヒトでは23本の染色体に分かれて存在している。体細胞中には46本の相同染色体があるため,ゲノムを2セット持つ。

(ウ) エンドウの交配実験を行ったのはメンデルである。

(エ) 染色体説はサットンが提唱した。

(オ) シャルガフは2本鎖DNA中ではAとT,GとCは同じ割合で含まれることを明らかにした。

(カ) DNAの二重らせん構造を明らかにしたのはワトソンとクリックである。

問2

①:誤り。DNAは多数のヌクレオチドが結合して構成される。アミノ酸で構成されているのはポリペプチド(タンパク質)である。

②:誤り。DNAに含まれる塩基はA・T・G・Cであり,U(ウラシル)はRNAに含まれる塩基である。

問3

ⅰ:1セットのゲノムには約22,000個の遺伝子が含まれる。

ⅱ:ヒトゲノムは約30億塩基対である。体細胞はゲノムを2セット持つため,核内DNAの塩基対は約60億塩基対である。

問4

①:正しい。生きたS型菌は病原性を持つため肺炎を発病する。

②:誤り。加熱の有無に関わらず,R型菌にはもともと病原性はない。

③:誤り。加熱したR型菌は殺菌されているため,形質転換が起こらない。

④:誤り。R型菌には病原性がない。

⑤:正しい。加熱したS型菌のDNAが生きたR型菌に取り込まれるため,形質転換が起こる。

⑥:正しい。S型菌の抽出液にはDNAが含まれるため,形質転換が起こる。

⑦:誤り。R型菌には病原性がない。

⑧:誤り。DNA分解酵素で処理したS型菌抽出液にはDNAが含まれないため,形質転換が起こらない。

⑨:誤り。R型菌には病原性がない。

問5 ハーシーとチェイスの実験では,大腸菌にファージを感染させた後,攪拌と遠心分離を行う。

攪拌は大腸菌に付着しているファージを引き離すために,遠心分離は重さの違いにより大腸菌とファージを分離するために行う。これによって,大腸菌は沈殿に,ファージの殻は上澄みに分離される。ファージは大腸菌の菌体内にDNAを注入して増殖するため,沈殿にDNAにつけた標識がみられると分かる。

①:誤り。タンパク質に付けた標識はファージの殻に含まれるため,分画B(上澄み)から検出される。

②:正しい。DNAに付けた標識は大腸菌の菌体内に含まれるため,分画A(大腸菌)から検出される。

③:誤り。DNAに付けた標識は大腸菌の菌体内に含まれるため,分画A(大腸菌)から検出される。

④:誤り。DNAに付けた標識は大腸菌の菌体内に含まれるため,分画A(大腸菌)から検出される。

⑤:タンパク質に付けた標識はファージの殻に含まれるため,分画B(上澄み)から検出される。

問6

(サ) 分裂を終えた細胞が新たに分裂を始めて終えるまでの期間は細胞周期である。

(シ) 細胞が実際に分裂を行うのは分裂期(M期)である。

(ス) 分裂の準備を行う時期は間期(G1期・S期・G2期)である。

(セ)・(ソ) 分裂期の前期では核膜が消失し,S期で複製を終えた染色体が凝縮して太く・短くなった棒状の染色体が観察されるようになる。

問7 体細胞分裂の過程でみられる特徴は以下の通りである。

 間期 G1期(DNA合成準備期)・S期(DNA合成期)・G2期(分裂準備期)

 分裂期

・前期:核小体や核膜が消失し,太く・凝縮した染色体が見えるようになる。

         動物細胞では中心体が両極に移動すると微小管が伸長し,星状体が形成される。

・中期:動原体に紡錘糸が結合して,染色体が赤道面に並ぶ。

・後期:染色体が縦裂面(接着面)で離れ,両極に移動する。

・終期:核膜や核小体が再形成され,細胞質分裂が起こり2個の娘細胞ができる。

     ※ 細胞質分裂 :動物 赤道面から細胞膜がくびれることで二分される。

             植物 細胞板が形成されることで二分される。

問8

①:誤り。高倍率で観察をするときは,まず低倍率でピントを合わせてから倍率を上げる。この時点でピントはほとんど合っている状態であるため,微動ねじで調節するもしくはしぼりを開くことによって明るさを調節することでピントを合わすことができる。

⑤:誤り。プレパラートを作製するときは,通常はカバーガラスをかける。

⑥:誤り。顕微鏡で見えている像は倒立像(上下左右が逆)であるため,視野の上端のものを中心に持ってくるときは標本(プレパラート)をステージの手前(下)に移動させる。

⑧:誤り。対物レンズは,長さが長い方が倍率が高い。

問9

体細胞分裂の各時期に要する時間は,各時期の細胞数に比例するため,

  が成り立つ。

そのため,間期に要する時間が35時間であれば,細胞周期を時間とすると,

   となるため,細胞周期は45時間と求めることができる。

また,細胞周期が45時間,間期が35時間であることから,分裂期に要する時間は

   と求めることができる。

問1

夏緑樹林は冬に落葉する落葉広葉樹が優占する。落葉するときは,葉に栄養を与えなくなるため緑色の光合成色素であるクロロフィルが合成されなくなること,液胞内の赤紫色の色素であるアントシアンが増加することで紅葉する。

照葉樹林は常緑広葉樹が優占する。照葉樹林を構成する樹木は,クチクラ層の発達した光沢のある葉をつける。

問2

夏緑樹林の優占種はミズナラ・ブナ・クリ・カエデなど,照葉樹林の優占種はシイ・カシ・クスノキ・ツバキ・タブノキなどがある。

問3

夏緑樹林は,日本では東北地方の低地や関東~九州の山地帯に分布する。また,落葉樹が優占し,冬になると葉を落とすため夏は葉が茂って林冠が閉じているが,冬になると落葉して林冠が開く。

照葉樹林は常緑広葉樹が優占するため,年間を通じて葉が茂っており林冠の形状の変化は少ない。

問4

カタクリは山地の林床に生育するユリ科の多年草で,早春に開花する植物である。遷移が進み高木の葉が茂って林冠部が閉ざされると,林床の照度が低下するためカタクリは休眠する。

問5

光の強さが0のときは光合成による二酸化炭素の吸収を行わず,呼吸による二酸化炭素の放出のみを行っている。つまり,Xは呼吸速度を示しており,二酸化炭素の吸収速度は負の値になるはずである。(二酸化炭素を(マイナス)だけ吸収=放出)

問6

光補償点は,光合成速度による二酸化炭素吸収速度と呼吸による二酸化炭素放出速度が等しくなるときの光の強さであり,見かけの光合成速度=0となる。問5より呼吸速度=Xであることから,Yは正の値となる。

問7

見かけの光合成速度は,「見かけの光合成速度=光合成速度-呼吸速度」で求めることができる。

光飽和点bにおける光合成速度=Zであるとき,呼吸速度=Xである。このとき,問5よりX<0であり,Xは(マイナス)を含む値であると考えると,見かけの光合成速度はZ+Xと表すことができる。

[備考]

問6において図の縦軸の光合成速度(二酸化炭素の吸収速度)を見かけの光合成速度と考え,「光補償点での二酸化炭素吸収量Y=0」であると判断した受験生もいるだろう。しかし,そのように考えると問7において,「点bにおける見かけの光合成速度=Z」であるため,問6の「Y=0」を利用して,③,④を選択することになる。しかし,問7では正しい解答を1つ選択しなければいけないため,「Y=0」は不適であり,与えられている二酸化炭素の吸収速度は「真の光合成速度」であると判断しなければならない。設問によって与えられている「二酸化炭素の吸収速度」が真の光合成速度なのか見かけの光合成速度なのかという扱いがやや曖昧であり,困惑した受験生が多かったのではないかと考えられる。

問8

光の強さが0~aのとき,光合成速度<呼吸速度であるため植物は生育できない。

問9

陰生植物は,光補償点と光飽和点はともに小さい。

Ⅲ-A

問1

物理的・化学的な防御には以下のようなものがある。

 ・角質層→皮膚の表面を死細胞からなるそうで覆うことで,異物の侵入を防ぐ。

 ・繊毛→気管や鼻腔には繊毛を持つ細胞が多数存在し,付着した異物を体外に排出するのにはたらく。

 ・酵素→だ液や涙に含まれるリゾチームは細菌の細胞壁を,皮膚や粘膜上皮から分泌されるディフェンシンは細菌の細胞膜を破壊する。

 ・粘膜→腸や鼻腔,気管の上皮(粘膜上皮)は粘液で覆われており,侵入した異物んも付着を防いだり,核酸を防いでいる。

問2

侵入した異物は,まず樹状細胞やマクロファージなどの食細胞が認識する。これに関与する受容体はTLRである。

問3

樹状細胞やマクロファージなどはTLRで異物を認識すると,サイトカインをを放出する。

問4

食細胞は,樹状細胞・マクロファージ・好中球などである。

問5

感染初期に起こる免疫応答は自然免疫である。

問6

抗原提示を行うのは主に樹状細胞である。

(マクロファージも抗原提示を行うため,本問ではどちらでも可とするのが適切だろう)

問7

抗原提示の際,樹状細胞は取り込んだ抗原の一部をMHCに結合させて細胞表面に提示する。

問8

樹状細胞から抗原提示を受けるのはヘルパーT細胞とキラーT細胞である。

文中に シ は ス を活性化するとあるため,(シ)がヘルパーT細胞で(ス)がキラーT細胞であると判断できる。

問9

 セ は抗原提示によって引き起こされる免疫応答であるため,獲得(適応)免疫である。

問10

 ソ はキラーT細胞が関わる免疫であるため,細胞性免疫である。

 ツ は抗体を分泌することにによって異物を排除することから,体液性免疫であると分かる。

問11

体液性免疫において抗体を分泌する際,B細胞が形質細胞(抗体産生細胞)に分化する。

問12

ヘルパーT細胞,キラーT細胞,B細胞は増殖した後,一部が記憶細胞として体内に残る。

問13

免疫記憶を利用した医療には予防接種がある。これは,弱毒化もしくは無毒化した病原体を注射することでリンパ球の記憶細胞を形成させ,感染時に速やかに排除することを目的としている。

Ⅲ-B

問1

(ア) 無意識のうちに恒常性の機能を調節し,多数のニューロンで構成されているのは自律神経系である。

(イ)・(ウ) 恒常性の調節において,血液中に分泌されるのはホルモンであり,ホルモン分泌に関わる器官系は内分泌系である。

問2

恒常性の調節を行う器官系の中枢は,間脳の視床下部である。

問3

自律神経系には交感神経と副交感神経がある。

問4

自律神経系の作用は以下のとおりである。

 心臓の拍動気管支ぜん動(消化)排尿瞳孔立毛筋血管発汗
交感神経促進拡大抑制抑制拡大収縮収縮促進
副交感神経抑制縮小促進促進縮小

問5・問6

バソプレシンは腎臓の集合管における水の再吸収を促進するホルモンである。バソプレシンは間脳の視床下部に存在する神経分泌細胞で合成され,脳下垂体後葉から血液中に分泌される。

問7

(サ)・(シ) 血液は有形成分である血球と液体成分である血しょうからなり,その割合は有形成分が45%,血しょうが55%を占める。

(ス) 有形成分である血球のうち最も数が多いのは赤血球であり,血液1mm3中に約350~500万個存在する。

問8

古くなった赤血球は肝臓とひ臓で破壊される。赤血球が破壊されるとビリルビンが生じ,ビリルビンは肝臓において胆汁の成分となり排出される。

問9

血管の傷ついた部位に集まるのは血小板である。血小板は血液1mm3中に約15万~40万個存在する。大きさは約2~4µmである。

問10

ヒトの空腹時の血糖量は,100mg/100mL(=0.1%)である。

問11

肝臓のはたらきは以下の通りである。

(1) 血糖量調節

  → グルコースをグリコーゲンとして貯蔵する。

(2) 血しょうタンパク質の合成

  → アルブミン,フィブリノーゲン,プロトロンビン,血液凝固因子などを合成。

 ※ アルブミン:血しょうタンパク質の60 %を占める

             血しょうの浸透圧維持やアミノ酸・ホルモン運搬に関与

(3) 赤血球の破壊

 → 破壊して生じた鉄イオンは肝臓で貯蔵され,ビリルビンは胆汁の成分となる。

(4) 解毒作用

 → アルコールをアセトアルデヒドを経て酢酸まで分解する。

(5) 尿素の合成

  → アミノ酸の分解で生じる毒性の強いアンモニアを尿素に変える(オルニチン回路)

(6) 胆汁の生成

→ 脂肪の乳化を行う胆汁を合成し,胆のうに貯蔵したのちに十二指腸へ放出する。

 コレステロールから合成した胆汁酸や赤血球の破壊で生じるビリルビンを含む。

※ 胆汁酸が脂肪を乳化することで,リパーゼによる分解を補助する。

(7) 熱発生による体温維持

→ 骨格筋に次いで発生量が多い。

問12

肝臓には小腸から肝門脈を通じて,肺には肺動脈を通じて静脈血が流入する。

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