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【解答速報】順天堂大学 医療看護学部 B日程(生物) 2024年度

入試分析/解答速報

2024年02月10日

看護医療系専門進学塾の桜芽会です。

桜芽会では、各大学の看護系学科について、入試問題の解答解説を載せていきます。

今回は、2024年度 順天堂大学 医療看護学部 B日程(生物)の解答解説を載せます。

順天堂大学を志望している生徒は是非参考にしてください!

【講評】

例年通りの出題形式であった。生物基礎・生物から満遍なく出題されている。生物の範囲でかなり差がついたと思われる。生物基礎の補償深度についても確認しておきたい。

第1問 :体液に関する問題であった。基本的な知識と定番の酸素解離曲線の計算であり,十分に得点できる。

第2問 標準:湿性遷移に関する問題であった。難しい知識を問われているわけではないが,やや手薄になりやすい範囲であり,水生植物や補償深度の知識が必要であるため得点率は低いのではないか。

第3問 標準:配偶子形成・有性生殖に関する問題であった。性決定様式の知識が必要である。

第4問 標準:筋収縮に関する問題であった。張力の計算問題が解けたかどうかで差がつくだろう。

【解答】

第1問

問1 (1) ア:⑩ イ:④ ウ:⑤ エ:③ オ:① カ:⑥ キ:⑪

(2) ④   (3) ⑤   (4) ②

問2 ア:⑬ イ:② ウ:① エ:⑨ オ:⑤ カ:④ キ:⑧ ク:⑦ ケ:⑥

問3 (1) ① (2) ③ (3) ③

第2問

問1 A:⑤ B:④ C:⑥ D:⑧ E:⑦ F:⑨ G:③ H:⑪ I:⑩

問2 ③   問3 ①

問4 ア:⑤ イ:⑥ ウ:⑦ エ:⑨ オ:⑧ カ:⑫ キ:⑪ ク:①

第3問

問1 (1) A:③ B:⑧ C:⑨ D:⑥ E:⑦ F:④  (2) ④

   (3) a:③ b:② c:①  (4) x:② y:⑥ z:⑦  (5) ③

問2 (1) ④  (2) a:①,④ b:④  (3) ④  (4) ④

第4問

問1 (1) ア:⑧ イ:⑪ ウ:⑩ エ:⑨ オ:⑬ カ:⑭ キ:① ク:② ケ:④ コ:⑥

   (2) ①  (3) ⑤  (4) ⑤  (5) ④

問2 ア:⑩ イ:⑧ ウ:⑨ エ:⑤ オ:③ カ:⑥ キ:⑦ ク:② ケ:①

【解説】

第1問

問1

 血液は液体成分である血しょうと有形成分である血球からなる。以下に血液中の組成と各血球の特徴を示す。

  大きさ数(個/mm3)性質・はたらき
有形成分赤血球なし7~8 µm350~500万ヘモグロビンを含み,酸素を運搬
白血球あり6~20 µm4000~9000食作用を行い,免疫に関与
血小板なし2~4 µm20~40万血液凝固に関与
液体成分血しょう水(90%),タンパク質(7~8%:アルブミン,フィブリノーゲンなど),無機塩類(0.9%),グルコース(0.1%)

(1) 各成分の性質やはたらきは表の通りである。すべての血球は骨髄にある造血幹細胞から分化し,古くなった血球はひ臓で破壊される。(赤血球のみ肝臓とひ臓で破壊される)

(2) 血球を多い順に並べると,赤血球>血小板>白血球である。

(3) 最も数の多い赤血球は,血液1mm3あたり約350万~500万個である。

(4) 各組織で生じた二酸化炭素は,一部はヘモグロビンと結合して赤血球により運搬されるが,一部は炭酸脱水素酵素のはたらきにより炭酸水素イオン(HCO3)として血しょうにより運搬される。

問2

血液凝固のしくみを以下に示す。

問3

(1) 図の曲線A, Bを比較したとき,同じ酸素濃度において酸素ヘモグロビンの割合は曲線Aの方が高いことから,曲線Aは二酸化炭素濃度が低い環境における血液であると分かるため,曲線Aが肺胞の血液を示すと分かる。

(2) 肺胞における酸素濃度が100,組織における酸素濃度が30であることから,肺胞における酸素ヘモグロビンは96%,組織における酸素ヘモグロビンは30%と読み取れる。

  本問では「全ヘモグロビンのうち」組織において酸素を放出する酸素ヘモグロビンの割合を求めるため,

(96-30)/100×100=66%となる。

(3) (2)とは異なり,「酸素ヘモグロビンのうち」組織において酸素を放出する酸素ヘモグロビンの割合を求めるため,

(96-30)/96×100=68.75%となる。

第2問

問1

湖沼生態系における生産者は,水生植物と植物プランクトンである。

水生植物は,抽水植物,浮葉植物,沈水植物がある。

消費者は動物プランクトンや魚類などの水生動物がおり,湖底の土壌には菌類や細菌などの分解者が生息している。

湖沼生態系や海洋生態系における生産者は,陸上植物と同様に光合成により有機物を合成するが,補償深度という水深より浅いところでのみ光合成を行うことができる。

 ※ 補償深度:光合成に必要な最小限の光が届き,光合成を行う植物や植物プランクトンが生育できる下限の水深のこと。(光補償点の強さの光が届く限界の深度)

       補償深度より水深の深いところでは,光合成速度<呼吸速度となり生育できない。

問2 

上述のように,補償深度より水深の深いところでは,光合成速度<呼吸速度となり生育できないため,図2中の棒グラフで「光合成量=呼吸量」となっている水深が,生育できる下限の水深であることが分かる。

問3

湿性遷移では,土砂などの流入・堆積により徐々に水深が浅くなることで

「湖沼→湿原→草原→低木林→陽樹林→混交林→陰樹林」と遷移が進行する。

水深が浅くなるにつれて,沈水植物→浮葉植物→抽水植物の順に遷移が進み,草原を経て乾性遷移と同様に陰樹林となる。

問4

湖沼・河川・海における生態系では,窒素とリンなどが主な無機塩類(無機物)としてプランクトンが利用している。人間活動いにょり湖沼などに無機塩類が流入すると,その量が過剰になり富栄養化という状態になる。富栄養化になるとプランクトンが異常に増殖し,淡水ではアオコ,海域では赤潮が発生する。これにより水中の溶存酸素濃度が低下し,魚類などの他の生物が死んでしまう。

第3問

問1

(1) 卵形成と精子形成の過程を図に示す。

卵や精子といった生殖細胞のもととなる細胞を始原生殖細胞といい,発生初期に出現すると未分化な生殖巣に移動して,卵原細胞や精原細胞になる。卵原細胞や精原細胞は体細胞分裂をくり返した後に成長して一次卵母細胞や一次精母細胞となる。その後,減数分裂を経て1つの一次卵母細胞からは1つの卵が,1つの一次精母細胞からは4つの精子が生じる。

(2) 上図のように,卵形成時の減数分裂では第一分裂と第二分裂ともに不均等な分裂を行う。

(3) 卵原細胞→一次卵母細胞の分裂は体細胞分裂であり,核相は2nのままである。

  一次卵母細胞→二次卵母細胞の分裂は減数分裂第一分裂であり,核相は2n→nになる。

  二次卵母細胞→卵の分裂は減数分裂第二分裂であり,核相はnのままである。

(4) x:二価染色体が形成されるのは減数分裂の第一分裂前期である

  y:複製された染色体が分離するのは,体細胞分裂の後期と第二分裂の後期である。

    第一分裂の後期は,複製された染色体ではなく相同染色体どうしが分離する。

  z:紡錘体が形成されるのは,体細胞分裂の中期と減数分裂の中期である。

(5) 1つの一次卵母細胞から1つの卵が形成されるため,400個の卵を形成するためには400個の一次卵母細胞が必要である。

問2

与えられている動物の染色体を,同形・同大な組合せで並び替えると以下のようになる。

(1) 雌と雄の染色体構成を比較すると,雌では④の染色体はペアとなる染色体を持たず,雄は④と④’は相同染色体として存在している。このことから,④・④’は性染色体であると判断できる。また,性染色体を1本のみ持つと雌になることから雌ヘテロ型(ZO型)であると分かる。

(2) 上記の生物では,常染色体の1セットは①~③の3本でありこれをAと表すことができ,体細胞中には2A,生殖細胞中にはAだけ含まれることになる。さらに,性染色体を考慮すると,雌の体細胞は2A+Z,雄の体細胞は2A+ZZと表すことができる。これより,生殖細胞中の染色体構成は,卵ではA+ZもしくはA,精子ではA+Zとなる。

(3) 乗換えが起こらない場合の配偶子の染色体の組み合わせは2n通りである。

  この動物は2n=8であるため,配偶子の染色体の組み合わせは24=16通りとなる。

(4) 卵・精子ともに,16通りの染色体の組み合わせを持つため,16×16=256通りとなる。

第4問

問1

(1) 骨格筋を構成する筋細胞を筋繊維といい,細胞内には筋原繊維という糸状の構造物が多数存在する。筋原繊維にはZ膜とZ膜で挟まれたサルコメア(筋節)といい,Z膜からは細いアクチンフィラメントが伸びており,太いミオシンフィラメントと交互に規則正しく配列している。

  運動神経の末端からアセチルコリンが放出されると,筋小胞体からCa2+が放出され,アクチンフィラメント上の繊維状タンパク質であるトロポミオシンに結合しているトロポニンに結合する。すると,トロポミオシンの構造が変化してアクチンフィラメントにミオシン頭部が結合できるようになる。

(2) 筋収縮時のアクチンフィラメントとミオシン頭部の結合の様子は以下のようになる。

(3) 図中のAは明帯,Bは暗帯である。暗帯はミオシンフィラメントが存在する部分であり,筋収縮が起こってもミオシンフィラメント自身の長さは変化しないため,暗帯の長さは常に一定である。一方で,筋収縮が起こると両側のアクチンフィラメントが接近するように動くため,明帯の長さは短くなり,同時にサルコメアの長さも短くなる。

(4) サルコメアの長さが2.1µmのとき,暗帯の長さが1.3µmであることから,サルコメアの長さが3.3µmのときの暗帯の長さも1.3µmであり,張力が0であることから,ミオシンフィラメントの長さ=1.3µm,アクチンフィラメント1本の長さ=1.0µmであることが分かる。(下図)

  サルコメアの長さが2.1µmのとき,サルコメアあたりのミオシンフィラメントとアクチンフィラメントが重なる部分の長さをx µmとすると,下図のようになる。

  図より,2x+0.1=1.3となるため,2x=1.2㎛となる。

(5) Ca2+は筋小胞体から放出され,トロポニンと結合する。

問2

骨格筋はエネルギー源としてグリコーゲンを蓄えており,安静時にはグルコースに分解したのちに解糖や呼吸によりATPを産生する。ここで産生したATPは,直接筋収縮に利用したり,クレアチンにリン酸を高エネルギーリン酸結合により付加することでクレアチンリン酸という物質をエネルギー貯蔵物質として蓄えている。筋収縮時には,クレアチンリン酸からリン酸が外れることでエネルギーが放出され,そのエネルギーをもとにATPを合成して筋収縮に利用している。

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