入試分析/解答速報
2024年02月11日
看護医療系専門進学塾の桜芽会です。
桜芽会では、各大学の看護系学科について、入試問題の解答解説を載せていきます。
今回は、2024年度 文京学院大学 一般選抜Ⅰ期(数学)の解答解説を載せます。
文京学院大学を志望している生徒は是非参考にしてください!
【講評】
大問は3問で、数Ⅰ、数Aからの出題。全体的なレベルとしてはそこまで高くはないが、大問2と大問3は一見すると面倒臭そうな問題なので、ここで怖気付いてしまった人もいるかもしれない。
しかし、誘導は非常に丁寧で、問題文にヒントが散りばめられているため、冷静に対処すれば問題なく解ける。
入試という緊張感の中、いかに冷静に、正確に問題文を読めたかどうかが合否を分けたと思われる。
大問1は小問集合。スタンダードな問題ばかりなので、ここは確実に得点したい。計算ミスにだけ注意しよう。
(5)は平均、分散の性質を知っていれば瞬殺問題だが、知らなくても定義通り計算すれば求めることができる。諦めずに問題に取り組んでほしい。
大問2は確率、条件付き確率の問題。2024年度杏林大学保健学部の1月29日日程でも同様の問題の出題があった。
全ての場合を表にして整理すれば自ずと正解が見えてくる(詳しくは以下の解説ご参照)。
大問3は因数分解の問題。一見すると面倒臭そうな問題だが、誘導が非常に丁寧なので、落ち着いて取り組んでもらいたい。
三角形の方が面倒臭いが、こちらを誘導にしてくれているところはサービスといったところだろう。
【解答】
Ⅰ | 解答 | Ⅱ | 解答 | Ⅲ | 解答 |
---|---|---|---|---|---|
ア | 3 | ア | 9 | ア | 1 |
イ | 4 | イ | 3 | イ | 2 |
ウ | 7 | ウ | 0 | ウ | 4 |
エ | 8 | エ | 0 | エ | 4 |
オ | 7 | オ | 0 | オ | 8 |
カ | 3 | カ | 1 | カ | 5 |
キ | 1 | キ | 3 | キ | 1 |
ク | 9 | ク | 0 | ク | 2 |
ケ | 6 | ケ | 0 | ケ | 6 |
コ | 0 | コ | 0 | コ | 8 |
サ | 8 | サ | 1 | サ | 1 |
シ | 6 | シ | 9 | シ | 6 |
ス | 1 | ス | 1 | ス | 1 |
セ | 5 | セ | 5 | セ | 8 |
ソ | 0 | ||||
タ | 0 | ||||
チ | 9 | ||||
ツ | 3 | ||||
テ | 8 |
【解説】
簡単な解説をしていきます。詳しい解説を知りたい方は、ぜひ桜芽会をご利用ください。
Ⅰ
(1)
二次関数の頂点を求める問題。右辺を平方完成して頂点の座標を求める。
(2)
三角比の問題。sin60°は知っていなければ問題が解けない。わからなかった人は三角比の表を覚えておくこと。
後半はsinを用いた三角形の面積を求める公式を使う。三角比の単元は覚えることが盛り沢山なので、もれなく覚えておこう。
(3)
進数に関する問題。24×1+23×0+22×0+21×1+20×1で10進数に変換する。10進数からn進数への変換、n進数から10進数への変換は必ず覚えておくこと。
(4)
同じものを含む順列の問題。コンビネーションで解いても良いし、6!(全体の階乗)を2!×3!(かぶっているものの階乗の積)で割っても良い。
(5)
元のデータにある数を加算すると、平均はその分増加するが、分散は散らばり具合であるので、全データが同じだけ増加しても散らばり具合(分散)は変わらない。
上記の性質を知っていれば一瞬で解ける問題だが、定義から立式しても解答可能。
定義より、
1/n×(x1+x2+…+xn)=85
1/n(x21+x22+…+x2n)-(85)2=15 (分散=2乗の平均-平均の2乗を使用)
全データに1を加えると
1/n×(x1+1+x2+1+…+xn+1)
=1/n×(x1+x2+…+xn+n)
=1/n×(x1+x2+…+xn)+1=85+1=86
一方分散は
1/n{(x1+1)2+(x2+1)2+…+(xn+1)2}-(86)2
=1/n(x21+x22+…+x2n)+2/n(x1+x2+…+xn)+n/n-(86)2
=15
Ⅱ
確率、条件付き確率の問題。計算に先立って、全ての事象を考えて表を作ると以下のようになる。
検査結果 | 陽性 | 陽性 | 陰性 | 陰性 |
感染有無 | 感染有 | 感染無 | 感染有 | 感染無 |
確率 | 1/300×9/10 | ※1 | 1/300×1/10 | ※2 |
※2について
※2は問題文から求められる。検査Mの判定の正解率が99/100より、陽性で感染有りの確率と、陰性で感染無しを足すと99/100となる。
これより、※2は99/100-1/300×9/10=2962/3000となる。
ここでは※1を求める必要はないが、1から余事象(陽性かつ感染が無い以外の全ての場合)を引けば求められる。
(1)
検査Mによって病気Xであると判定されていて、かつ実際に病気Xにかかっている確率は上記の表より求められる。
(2)
同上
(3)
検査Mによって病気Xにかかっていると判定される確率は、余事象をとって、1から「陰性かつ実際に感染している」「陰性かつ実際には感染していない(※2)」を引けばよい。
(4)
条件付き確率の問題。検査Mによって、病気Xであると判定される確率をP(A)、実際に病気Xにかかっている確率をP(B)とすると、求める確率は
PA(B)=P(A∩B)÷P(A)
これに(3)で求めた値と、上記の表の値を代入すれば求められる。
Ⅲ
(1)
因数分解の問題。一見ややこしそうに見えるが、誘導に沿って立式する。分かりにくいと思う人は図を書くと一目瞭然である。
ルート部分を左辺に、残りを右辺に移行し、両辺を2乗する。右辺に関しては、3項間の2乗展開公式を用いればよい。
全ての項を左辺に移動して、xyでくくると答えの式が得られる。
後半は、上記で求めた式に注目する。x,yは両方自然数(0ではない)ので、両辺をxyで割ることができる。
xy-4x-4y+8=0を変形して、(x-4)(y-4)=8が得られる。8=1×8または2×4なので、場合分けしてx,yの値を求めればよい。
(2)
四角形の面積を求める方が簡単なのだが、難しい方の三角形の面積の場合は誘導として使われているのでサービス問題である。
縦横それぞれx,yとする長方形を考え、(1)と同じように立式する。
この式を変形すると、(x-2)(y-2)=4となる。
4=1×4または2×2なので、それぞれの場合を求めて(x,y)=(3,6),(4,4)となる。あとはそれぞれの場合で面積を求めればよい。
看護医療系専門進学塾桜芽会の講習
2024年度春期講習の概要はこちら
無料LINE相談
随時受付中
無料
体験・相談
お申し込みはこちら