入試分析/解答速報
2025年01月27日

看護医療系専門進学塾の桜芽会です。
桜芽会では、各大学の看護系学科について、入試問題の解答解説を載せていきます。
今回は、武蔵野大学看護学部 2025年度 全学部統一選抜 生物の解答解説を載せます。
※2025年1月26日実施
武蔵野大学看護学部を志望している生徒は是非参考にしてください!
🌸桜芽会では毎年看護系大学/学部の入試解答速報を作っています🌸
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なるべく解答速報を作ります!
<追記>解答速報作成の依頼が多く、時間の関係上、2025年度は「英語」「数学」「生物」に科目を絞らせていただいております。何卒ご理解いただけますと幸いです。
※間違いを見つけた場合も上記からご連絡ください。確認し、訂正させていただきます。
講評
差がついたと思われるのが第3問の問6と問7,第4問の問4である。
前者はコドンの読み枠を特定する問題で少々時間がかかる。開始コドンも明示されておらず,ヒントとなるのは終始コドンとならないように区切ることなので,すべて確認する必要がある。また物資生産の計算も苦手としている生徒からしたら苦戦したと思われる。
成長量は1年後の現存量から現在の現存量を引くことで,1年間の成長量を求めることができる。
解答解説
第1問
A問1 ア1⑦ イ2④ ウ3③
アは「異所的種分化」も考えられるが,本文中に「~集団が空間的に分断されることである。」と書いてあるので,地理的隔離が適当。異所的種分化とは,地理的隔離に伴う種分化のことである。
問2 エ4⑤
遺伝的浮動とは,次世代に伝えられる遺伝子頻度が,偶然の結果によって変動することである。
問3 オ5④
中立説を提唱したのは木村資生であり,DNAの塩基配列の変化やタンパク質のアミノ酸の変化は,生存にとって有利でも不利でもない中立的なものがほとんどであると提唱した。
B
問4 オ6③ カ7② キ8④
分子時計を作成するときのアミノ酸の違いの表を見るときは,Aを縦に見て,それぞれの生物との違いを比べていくと早い。
問5 図aの分岐年代9② 図bの分岐年代10⑦
生物Aと生物Gは4個アミノ酸が異なる。生物Aと生物Gの共通祖先からそれぞれ2個ずつアミノ酸が置換したと考える。アミノ酸は約300万年に1個置換が生じることとするので,4÷2×300万年=600万年
同様に,生物Bと生物Eはそれぞれ8個ずつ置換したと考えられるので,
16÷2×300万年=2,400万年
第2問
問1ア11③ イ12④ ウ13⑧
ATPは糖(リボース)+塩基(アデニン)+リン酸3つから構成される。
リン酸同士の結合は高エネルギーリン酸結合であり,多くのエネルギーを蓄えている。
問2 14③
同化は簡単な物質から複雑な物質を合成することである。例としては光合成があげられる。
問3 エ15④ オ16⑦ カ17①
呼吸において,解糖系は細胞質基質(サイトゾル),クエン酸回路はミトコンドリアのマトリックス,電子伝達系はミトコンドリアの内膜で行われている。
問4 18,19,20 ②④⑥(順不同)
還元反応では物質自身が「水素を受け取る」「電子を受け取る」反応である。
第3問
A
問1 ア21⑦ イ22②
突然変異には染色体突然変異と遺伝子突然変異がある。染色体突然変異は染色体と構造変化や倍数性,異数性などがある。遺伝子突然変異はDNA上の塩基配列の突然変異であり,置換,欠失,挿入などがある。
問2 23,24②⑤
遺伝子突然変異において,
置換の場合→アミノ酸が変化しない(同義置換),アミノ酸1つが変化する,変化したコドンが終始コドンとなる,が考えられる。
欠失・挿入→変異が生じた箇所以降のアミノ酸の読み枠がずれてしまう「フレームシフト」が生じる。置換に比べて変化が大きくなることが多い。
① アミノ酸は必ず変わるわけではない。同義置換も考えられる。
③④ 一般に置換よりも,欠失や挿入の方がタンパク質の機能に大きな影響を与える場合が多い。
⑥⑧ 欠失や挿入ではフレームシフトが生じるため,タンパク質を構成するアミノ酸の種類や順番は変化する。
⑦ 欠失した塩基よりも後のアミノ酸配列が大きく変わってしまう。
B
問3 25①
ヒトゲノムの塩基配列のうち99.9%はヒトで共通だが,残りの0.1%は個人によって異なっている。特に1つの塩基配列が異なることをSNP(一塩基多型)という。
問4 26③
ホモ接合体→同じ遺伝子が対になっている状態
ヘテロ接合体→異なる遺伝子が対になっている状態
問5 27⑤
オーダーメイド医療の例として,個人の薬の効きやすさの違いを利用したものがある。
問6 28③
どのようにコドンが区切られるかがポイントである。
リシンはAAAかAAG,終始コドン(UAA,UAG,UGA)はない,ことがヒントとなる。
①(a)→どのように区切れてもリシンにはならないため不適当
②(b)→AAGとみると,6つ先のコドンにUGAができてしまうので不適当
④(d)→AAAとみると,1つ先のコドンにUGAができてしまうので不適当
⑤(e)→AAAとみると,2つ前のコドンにUGAができてしまうので不適当
問7 29⑤
正常型遺伝子Nでは制限酵素で1か所切れるが,変異型遺伝子Dでは制限酵素で切れない。
そうするとZとAはDのみと考えられるのでDD型。BはNN型,CはDとNがあると考えられるため,ND型である。
問8 30①
gg型,NN型の人はアセトアルデヒドを速やかに分解でき,その酵素活性が高い。
GG型,ND型の人はアセトアルデヒドの分解に時間がかかり,酵素活性は低いため,アセトアルデヒドが体内に長く残り,吐き気や頭痛なども現れやすい。
第4問
A
問1 31③
水晶体の厚さを変えることで,ピントを合わせて網膜上に像をうつす。
網膜には2種類の視細胞が存在し,色(赤・青・緑)を識別する錐体細胞と薄暗いところで光を感知する桿体(かんたい)細胞がある。
問2 32,33 ①③(順不同)
②フォトプシンは錐体細胞の視物質である。
④黄斑の中心部分に多く分布しているのは錐体細胞である。桿体細胞は網膜周辺部に多く存在する。
⑤暗順応(明るいところから暗いところに出たとき)のときに感度が上昇する。
⑥盲斑は視神経が貫いており,視細胞は存在しない。
B
問3 カ34④ キ35② ク36⑦ ケ37③ コ38⑥(ケとコは順不同)
ヒトの神経系は中枢神経系(脳と脊髄)と末しょう神経に分かれる。末しょう神経は体性神経(感覚神経と運動神経)と自律神経(交感神経と副交感神経)がある。
問4 39,40①⑥(順不同)
大脳→運動や感覚などの情報処理,言語や記憶などの高度な精神活動を行っている
間脳→血糖調節,体温調節,自律神経の最高中枢
中脳→瞳孔反射,動眼反射,姿勢保持
小脳→体の平衡を保つ,筋運動
延髄→せき,くしゃみ,唾液の分泌,呼吸運動,心臓の拍動
② 中脳 ③ 延髄 ④ 小脳 ⑤ 大脳 ⑦ 延髄 ⑧ 小脳
第5問
A
問1 41⑥
補償深度とは植物プランクトンの光合成量と呼吸量が釣り合うときの深さのことをいう。水深が深くなるにつれて光が届きにくくなっている。
問2 42①
物質収支では,
「純生産量=総生産量-呼吸量」である。
幼齢林のときは純生産量が多いため,成長が早い。しかし高齢林になると,総生産量が一定になるが呼吸量は増えていくため,純生産量は減少していくため成長が減少する。
問3 43⑤
純生産量は陸上のバイオームでは熱帯多雨林が一番大きい。海洋では藻類の茂みやサンゴ礁,淡水では湿地が一番大きい。
問4 44ある森林における生産者の(イ 純生産量)④
45ある森林における生産者の(ウ 総生産量)⑥
成長量=X+1年の現存量-X年の現存量より,
51.4-51.0=0.4kg/m2
純生産量=成長量+被食量+枯死量より,
0.4+0.01+1.2=1.61 kg/m2
総生産量=純生産量+呼吸量より,
1.61+3.4=5.01 kg/m2
B
問5 46④
ゾウリムシをそれぞれ単独培養すると成長していくが,混合培養するとゾウリムシAとBでは種間競争がおき,ゾウリムシAが絶滅していく。ゾウリムシAとCでは共生できることがわかる。
①種間競争がおこり,ゾウリムシAは絶滅するから不適当。
②ゾウリムシCとAは共生できるから不適当。
③ゾウリムシBとCの関係は図1からは読み取れないので不適当。
問6 47,48②⑥
図2の見方の確認として,本文中に「かく乱の程度が増加するとサンゴの被度は減少するものとする」とあるので,サンゴの被度が小さい=かく乱が大きい,サンゴの被度が大きい=かく乱が小さい,ということである。
かく乱が大きい場合は「かく乱に強い種」が生存し,かく乱が小さい場合は「競争に強い種」が生き残るため,中規模程度のかく乱が生じたときに,一番種数が多くなる。これを中規模かく乱説という。
問7 49,50③⑥
③コウノシロハダニは被食者,ガブリダニはその捕食者なので,被食捕食関係である。
⑥マメ科植物と根粒菌は「相利共生」であり,互いに利益を得ている。
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