入試分析/解答速報
2025年01月31日

看護医療系専門進学塾の桜芽会です。
桜芽会では、各大学の看護系学部について、入試問題の解答解説を載せていきます。
今回は、共立女子大学看護学部 2025年度 1月30日実施入試 生物の解答解説を載せます。
共立女子大学看護学部を志望している生徒は是非参考にしてください!
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<追記>解答速報作成の依頼が多く、時間の関係上、2025年度は「英語」「数学」「生物」に科目を絞らせていただいております。何卒ご理解いただけますと幸いです。
※間違いを見つけた場合も上記からご連絡ください。確認し、訂正させていただきます。
講評
大問Ⅰは恒常性・ホルモン,大問Ⅱは光合成,光合成色素の分離,細菌の炭酸同化,大問Ⅲは遺伝子のオペロン説,突然変異である。
恒常性の問題は今年は特に頻出である。光合成の問題で薄層クロマトグラフィーは戸惑った生徒もいたかもしれませんが,原理は単純ですのでこの問題解説を利用し復習しておきましょう。オペロン説の突然変異の問題はオペレーターとリプレッサーの状態を考え,そのような状態になるためにはどのような変異が起きているかを考えることです。
解答解説
Ⅰ
問1:㋒
ヒトの空腹時の血糖値は,0.1%(100mg/100ml)であることは押さえておこう。
問2:㋑
血糖値が非常に低下すると,けいれん・意識障害・昏睡のような状態になる。よって,解答としては,㋑の昏睡状態になるである。
問3:㋑
血糖濃度を感知できる場所は,間脳の視床下部とすい臓のランゲルハンス島である。よって,解答としては,㋑のすい臓になる。
問4:㋐
グルカゴンやアドレナリンは,交感神経の働きによって分泌される。インスリンは,副交感神経であることも押さえておきたい。また,立毛筋や皮膚の血管に関しても,交感神経であり,副交感神経は分布していないことも押さえておこう。
問5:㋓
代謝の促進に働くホルモンはチロキシンであり,心臓の拍動を促進するホルモンはアドレナリンである。
問6:㋒
ATPとRNAに含まれる糖はリボースであり,DNAに含まれる糖はデオキシリボースである。
問7:㋐
呼吸の反応式は以下の通りである。
有機物(グルコース)+酸素→二酸化炭素+水 (生物基礎の範囲内の公式である。)
問8:㋓
問題文に「XとYの血糖濃度は健康なヒトに比べてかなり高かった」とある。Yは,インスリンは,分泌されているにも関わらず,血糖値が高いことから,㋓を選ぶことができる。
問9:㋐
アドレナリンは,グリコーゲンを分解する。
糖質コルチコイドは,タンパク質からグルコースを合成する。
よって,共通点は共に副腎から分泌されることである。
問10:㋒
呼吸により生じたエネルギーのうち,化学エネルギーへの転換率を低下させ,熱エネルギーの割合を上昇させる。
Ⅱ
問1:㋓
葉緑体とミトコンドリアは細胞内共生により,内部に独自のDNAを持っている。
また,光エネルギーを吸収するのは,クロロフィルである。
問2 ATP合成酵素:㋒ 光合成色素:㋒ ルビスコ:㋔
ATP合成酵素と光合成色素は,チラコイド膜に存在する。ルビスコは,カルビン回路で働くのでストロマ中に存在する。
問3:㋐
葉緑体でのATP合成は,「光リン酸化」と呼ばれ,ミトコンドリアでのATP合成は,「参加的リン酸化」と呼ばれる。どちらも反応も水素イオンの濃度勾配に従った輸送によって,合成される。
問4:㋑
ボールペンではなく,鉛筆で線を引く。
問5:㋐
Rf値は,展開溶媒・温度・クロマトシートの条件が同じであれば,色素の種類によって一定である。
問6:㋓
シアノバクテリアであるネンジュモが選べる。シアノバクテリアは,ネンジュモ(イシクラゲ),ユレモ,アナベナを覚えておきたい。
問7 酸素分子:㋓ 硫黄:㋔
植物:6CO2+12H2O→C6H12O6+6O2+6H2O
光合成細菌:6CO2+12H2S→C6H12O6+12S+6H2O
の反応式である。
どちらもグルコースが6分子できるので,
酸素分子は,6×6=36である。
硫黄は,12×6=72である。
Ⅲ
問1:㋓
ヒトのゲノム当たりの染色体数は23本となる。
問2:㋓
遺伝子数が20,000ある。ヒトゲノムあたり23本の染色体の中にそれぞれ1分子のDNAが入っているので,20,000÷23=869.56≒900
問3:㋕
DNAはヒストンというタンパク質に巻き付いており,クロマチン繊維を構成している。
問4:㋒
条件から残るエキソンの場合の数を考えてみると,
エキソン1・4,エキソン1・2・4,エキソン1・3・4,エキソン1・2・3・4
の4通りが考えられる。
問5 1) ㋒
1本の長いタンパク質が切断されて3つのタンパク質ができるわけではなく,1本のmRNAから3箇所の領域から遺伝子が発現するため,3つのタンパク質ができる。
2) ㋔
ラクトースの有無にかかわらず,常にラクトースオペロンの遺伝子が発現してしまっているということは,オペレーターとリプレッサーが結合していない状態である。
突然変異として考えられるのは,
・オペレーターの変異
・変異型リプレッサー(リプレッサーを作っている調節遺伝子の変異)
である。
3) ㋓
ラクトースの有無にかかわらず,常にラクトースオペロンの遺伝子が発現できないということは,オペレーターとリプレッサーが常に結合している状態である。
突然変異として考えられるのは,
・プロモーターの変異(RNAポリメラーゼが結合できない)
・変異型リプレッサー(ラクトース誘導物質と結合できないような変異)
◼️ラクトースオペロンのまとめ
・ラクトースオペロン
オペロン説はジャコブとモノーによって提唱された。
大腸菌がラクトースを分解するにはβガラクトシダーゼなどの3種類の酵素が必要であり,この酵素ができるときに必要な遺伝子を構造遺伝子という。
①グルコースがあるとき(ラクトース分解酵素遺伝子は転写されない)
→リプレッサーがオペレーターに結合し,RNAポリメラーゼはプロモーターに結合できない。
②グルコースがなくてラクトースがあるとき(ラクトース分解酵素遺伝子は転写される)
→ラクトースの誘導物質がリプレッサーに結合することで,リプレッサーがオペレーターから離れる。RNAポリメラーゼがプロモーターに結合できるようになり,転写が開始される。その結果ラクトース分解酵素が産生され,ラクトースを分解しグルコースとなる
問6 1) ㋐
rRNAは核内の核小体において,DNA上で合成される。そして細胞質に送られてリボソーム合成に用いられる。
2) ㋓
肝臓やすい臓などの分泌細胞で発達しており,分泌タンパク質や細胞膜タンパク質などを合成する。
問7:㋒
ハウスキーピング遺伝子は細胞の生存に必須のタンパク質をコードする遺伝子であり,例としてはrRNA遺伝子やRNAポリメラーゼの遺伝子がある。
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