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【解答速報】慶應義塾大学 看護医療学部(生物)解答・解説 2025年度

入試分析/解答速報

2025年02月12日

看護医療系専門進学塾の桜芽会です。

桜芽会では、各大学の看護系学部について、入試問題の解答解説を載せていきます。

今回は、慶應義塾大学看護医療学部 2025年度 生物の解答解説を載せます。

慶應義塾大学看護医療学部を志望している生徒は是非参考にしてください!

🌸たくさんの問題ご提供ありがとうございました🌸
今年度も皆様のご協力のおかげで解答速報を作ることができました。
本年度の解答速報の募集は終了致します。(慶應は生物、英語のみ)
時間の関係上、お待たせをしたり、全てのご依頼に応えられないこともあり、申し訳ございません。
今後とも看護医療系専門進学塾 桜芽会をよろしくお願いいたします。
看護医療系専門進学塾 桜芽会のSNS含む全メディアはこちら→https://lit.link/sakuragakai

※間違いを見つけた場合も上記からご連絡ください。確認し、訂正させていただきます。

講評

去年度と比べ,難化した。去年度が簡単であったため,生物選択をした受験生も多いのではないだろうか。難化といっても時間配分に注意したい問題である。[Ⅰ]に関しては,時間を書ければ回答できるが,[Ⅰ]に時間をかけてしまうと,[Ⅱ][Ⅲ]の回答時間がなくなってしまうため,条件を整理して,悩まずに回答したい問題であった。[Ⅱ][Ⅲ]に関しても,問題文の長さも長く,グラフの読み取り問題も多かったため,時間が足りない受験生もいただろう。今年度は,時間内に適切に問題文・データを処理する必要があった。知識的な問題は,完答を目指したいところである。

解答

[Ⅰ]

問1 あ:アミノ基 い:カルボキシ基

問2:(ア)(ウ)(エ)(オ)(ク)

問3:複数のポリペプチドから構成される立体構造が集まったもの

問4:リボザイム

問5

(1):AUG GG● GC● UU■ ●→A/U/G/C ■→U/C

(2):(ア)(エ)

問6

(1):MRGTIPV

(2):MGDHSFRG

(3) 4種類:AGC/CGG/AGG/AAG アミノ酸配列:MGTIPVWLH

(4):AUG GAR AUH UGG URA

(5):L・R・S

[Ⅱ]

問1:(キ)

問2:(ウ)

問3:(イ)

問4:(オ)

問5:(ウ)

問6:(ア)

問7

(1):(ア)

(2) あ:水 い:酸素

問8:(ウ)(カ)

問9

(1):生存曲線

(2) A:40000 B:64 C:4

(3) 温度:40℃ 理由:20℃では,どの生物でも1日後の生存率は100%で,生物Aが104倍に,生物Bは24倍に,生物Cは増減がなく個体数に偏りが生じる。また,30℃では,生物Aの個体数が最も多く,生物Cの個体数が最も小さくなり,その差が大きく偏りが生じるため。

問10

(1):ベクター

(2):(ウ)

(3):プラスミドAのコピー数が100コピーであるのに対し,染色体から発現するラクトースリプレッサーが10個であったため,GFP遺伝子をもつプラスミドのうち,90コピーは抑制されないから。

[Ⅲ]

問1 あ:温室効果ガス い:(オ) う:(ク) え:(コ)

問2

(1):ハーディー・ワインベルグの法則

(2):(オ)

(3):遺伝的浮動

問3

(1) X:アブシシン酸 Y:ジベレリン

(2) 胚乳

(3):(オ)(キ)

(4):スペクトルD

(5):A

(6):種子が大きく,成長に必要な栄養を多く蓄えているから。

問4

(1):DNA型鑑定

(2) 95℃:(オ) 72℃:(カ) 60℃:(イ)

(3):(イ)(オ)

解説

[Ⅰ]

問1 あ:アミノ基 い:カルボキシ基

アミノ基は塩基性の性質をもち,カルボキシ基は酸性の性質を持っている。側鎖を除いて考えると,全体的な電荷は釣り合っている。

問2:(ア)(ウ)(エ)(オ)(ク)

アミノ酸は,NH2-CH-COOHと側鎖からなるので,(ア)(ウ)(エ)(オ)は選べる。また,メチオニンとシステインの側鎖には硫黄(S)が含まれるので,(ク)も選ぶことができる。

問3:複数のポリペプチドから構成される立体構造が集まったもの

一次構造:ポリペプチドのアミノ酸配列

二次構造:アミノ酸配列がらせん状構造をとったり,ジグザク状になった構造である。

三次構造:二次構造をとったものが,疎水結合やS-S結合などで折りたたまれて形成する立体構造である。

四次構造:三次構造が複数集まって形成する立体構造である。

問4:リボザイム

RNAの中で触媒作用を持つものを,リボザイムという。

問5

(1):AUG GG● GC● UU■ ●→A/U/G/C ■→U/C

メチオニン.グリシン,アラニン,フェニルアラニンの順に表1から解答すれば良い。

(2):(ア)(エ)

(イ):キャップ構造は,5’末端側へ付加される。

(ウ):mRNAに転写後に,ポリA鎖が付加されるため誤りである。

(オ):tRNAに対応するコドンがない終止コドンがあるため,61種類である。

問6

(1):MRGTIPV

左から6番目の塩基から開始コドンであるメチオニンがいる。そこから,UAGの終止コドンまで表2を参考に解答すればよい。

(2):MGDHSFRG

CGを消去して,配列を書き換えると,

AUG GGG GAC CAU UCC UUU AGG GGC UAAとなる。よって,表2を参考に解答すれば良い。

(3) 4種類:AGC/CGG/AGG/AAG アミノ酸配列:MGTIPVWLH

MRVは,Mが2種類のACとRが2種類のAGとVが3種類のAGCが存在する。よって,2×2×3=12種類あると問題文に書かれている。mRNA㋓から4種類探し,取り除けば解答できる。

(4):AUG GAR AUH UGG URA

問題文も条件に従えば,解答できる。

(5):L・R・S

表1からロイシン,セリン,アルギニンの3つは表3を用いても表記できないことがわかる。

[Ⅱ]

問1:(キ)

個々の生物種が生態系を占める地位のことを,生態的地位(ニッチ)という。

問2:(ウ)

単為生殖によって発生した子と親は遺伝的に同じ(クローン),もしくはほとんど同じくなる。

問3:(イ)

→(矢印)の向きにも注意が必要な問題である、(ア)と解答した受験生も多くいただろう。

問4:(オ)

化学肥料を与えることで妨げる可能性が高い枯死を選ぶ問題であるため,(オ)が選択できる。

問5:(ウ)

原核生物のものを選択すればよい。しかし,マラリア原虫やトリパノソーマで迷った生徒も多かっただろう。アジスロマイシンは現代の医療でも用いられ,クラミジアに対して抗生物質として作用する。

問6:(ア)

相分離液滴はRNAやタンパク質などの大きな分子が相互作用して凝集している。それぞれの分解酵素を添加すると消失していることからも推定される。また1.5%の塩化ナトリウムのような電解質を添加すると消失しているが,それよりも高濃度である3%のグルコース溶液を添加しても消失していないことから,浸透圧ではなくて電荷が関係しており,凝縮していると推定される。

問7

(1):(ア)

クエン酸回路だけ,NADHをNAD+に戻す反応ではなく,逆の反応である。

(2) あ:水 い:酸素

光合成では,光化学系Ⅱで水が分解されて,水素と酸素が生じる。

問8:(ウ)(カ)

問題文に「遺伝子Aが破壊した場合に,細胞内における遺伝子Bにコードされるタンパク質量が10倍に増えた」とある。そこから,遺伝子Aがあった場合,タンパク質Bの量は減少するので(ウ)(オ)が選べる。

問9

(1):生存曲線

(2) A:40000 B:64 C:4

4匹だった場合

〈20℃〉

A:4×104=40000

B:4×24=64

C:4×14=4

20℃においては1日後にどの生物も100%生きている。6時間ごとに個体数が何倍になるかを縦軸で表しているので,縦軸の数字を4乗して計算すればよい。

(3) 温度:40℃ 理由:20℃では,どの生物でも1日後の生存率は100%で,生物Aが104倍に,生物Bは24倍に,生物Cは増減がなく個体数に偏りが生じる。また,30℃では,生物Aの個体数が最も多く,生物Cの個体数が最も小さくなり,その差が大きく偏りが生じるため。

10匹だった場合

〈30℃〉

A:10×5.54×0.3=2745

B:10×24×0.85=136

C:10×1.84×1=105

〈40℃〉

A:10×1.54×0.05=2.5

B:10×14×0.5=5

C:10×24×0.95=152

問10

(1):ベクター

(2):(ウ)

(エ)1万塩基対×100コピー<400万塩基対の大腸菌の染色体

(カ)カルタヘナ法ではプラスミドDNAは該当しないが,プラスミドDNAを用いて大腸菌(微生物)にGFPを発現させた場合は法規制の対象となる。

(3):プラスミドAのコピー数が100コピーであるのに対し,染色体から発現するラクトースリプレッサーが10個であったため,GFP遺伝子をもつプラスミドのうち,90コピーは抑制されないから。

[Ⅲ]

問1 あ:温室効果ガス い:(オ) う:(ク) え:(コ)

・放射熱は,温室効果ガスによって吸収される。

・平均気温が1℃上昇すると,森林限界が約150m上昇する。100m上昇すると,0.5~0.6℃上昇する。

・温室効果ガスは,二酸化炭素,水蒸気,メタン,フロンである。これを2020年以降に削減する枠組みが2015年に採択された(2016年に発効)。この国際的な枠組みをパリ協定という。

問2

(1):ハーディー・ワインベルグの法則

(2):(オ)

タンパク質Aは伸長抑制である。エチレンによって,タンパク質Aが合成され節間伸長が抑制される。

(3):遺伝的浮動

偶発的な因子などの要因によって,遺伝子頻度が変動することを遺伝的浮動という。

問3

(1) X:アブシシン酸 Y:ジベレリン

休眠維持はアブシシン酸であり,休眠打破はジベレリンである。

(2) 胚乳

胚乳中にあるデンプンが,糊粉層から分泌されたアミラーゼによってグルコース(糖)に分解される。

(3):(オ)(キ)

光発芽種子は,シロイヌナズナとレタスである。

(4):スペクトルD

フィトクロムPfr型は,赤色光を吸収するため700nm前半で吸光度が上がっているスペクトルDを選択する。

(5):A

Pfr/Prが縦軸である。1.0に近いほど,Pfrは大きくなりPrは小さくなる。

赤色光/遠赤色光が横軸である。3に近いほど,赤色光は多くなり遠赤色光は小さくなる。

(6):種子が大きく,成長に必要な栄養を多く蓄えているから。

問4

(1):DNA型鑑定

(2) 95℃:(オ) 72℃:(カ) 60℃:(イ)

(3):(イ)(オ) 

(イ)aやbのグラフより,場所の距離が離れるにつれて相対血縁度が下がっている。

(オ)下層では相対血縁度はどの距離もほぼ0となっているため,複数世代の種子の蓄積により相対血縁度が下がったか,土壌のかく乱によって遠くの場所から移動してきた種子(相対血縁度はほぼ0)のものが含まれていたと考えることはできる。

 

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