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看護学部志望者のための数学問題集の選び方と使い方

コラム

2023年12月31日

看護医療系専門進学塾の桜芽会です。

看護学部志望者の中で数学選択をする方は、国立志望を除けば少数だと思いますが、実は結構狙い目であると思っています。

今回は看護学部志望者の中でも、数学選択を迷っている人、数学選択の人向けに記事を書いていこうと思います。

数学の点数が伸びない人や、数学選択を検討している人はぜひ参考にしてみてください。

そもそもなぜ数学の人気がないのか

数学担当として言うのは悲しいですが、看護医療系進学において数学の人気は高いとは言い難いです。

なぜ数学の人気がないのかを個人的な指導経験から推測すると、「正しい勉強法を知らないままできないと思い込んでいる」ということが大半です。

しかも、数学ができないと思い込んでいるが故に、その後の単元も諦めてしまった結果、どんどん数学ができなくなっていくという悪循環に陥ってしまいます。

数学は単純暗記系の科目ではなく、単元も連続している(前の単元を理解していないと次の単元が理解できない)ので、一旦分からなくなってしまうとその後の授業が理解できず、学校の授業時間を無駄にしてしまうという危険性を孕んでいます。

数学は正しい勉強法を行えば得点源になり得ます。ぜひ苦手になる前に桜芽会に相談してください。

数学を選ぶメリットは?

正しい勉強法を行えば数学はできるようになるとは言うものの、数学選択をするメリットってなくない?と思われるかもしれません。

私立では英語、生物選択の人が多い中で数学を選択するメリットはなんでしょうか。

一つ目は、暗記することが英語や生物に比べて少ないということです。もちろん最低限のことは数学も覚えなければなりませんが、ほとんどの私立大学の受験科目が数学ⅠAのみであることを考えると、英語、生物に比べて覚えることは圧倒的に少ないです。

二つ目は高得点が狙いやすいと言うことです。数学はひっかけ問題が少なく、うろ覚えでもその場で考えることができる問題が多いので、解法を完璧に覚えていなくてもその場で一元的に答えを導くことができます。

得意科目にしてしまえば、数学ほど満点を取りやすい科目はありません。

それでは、数学が苦手な人の特徴と、どのような問題集を選び、どのように使えば良いかを見ていきましょう。

数学が苦手な人の特徴① 定義定理、式変形を覚えていない

数学が苦手な人のほとんどがこれに当てはまります。数学というのは言語や自然現象を扱うのではなく、概念を扱う学問です。

言い換えると、自然発生的に誕生したものではなく、人間が定義や定理を作って生まれたものなのです。

そのため、ルールを覚えていなければ数学を扱うことはできません。例えば、人間が作ったトランプや将棋といったゲームもルールを知らなければ何もできないのと同じです。

高校範囲に入ると、中学範囲よりも多くの定義や定理を覚えなければなりません。

まずは単元ごとに覚えられていない定義、定理、式変形がないか確認しましょう。

また、覚えるだけではなく感覚的に使いこなせることも重要です。計算問題は式変形を確認しながらでも単純に解けるようになるのは簡単なため、授業でも一気に進みがちです。

そのため、「できているつもり」で進んでしまい、その後の問題演習でつまずいてしまいます。

計算ができる人が全て数学が得意なわけではないですが、数学が得意な人で計算ができない人はまずいません。

まずは定義、定理の確認と、各単元の計算練習を繰り返し行うことが重要です。

そのためには、計算問題、式変形の問題が少ない問題集は避けた方が良いでしょう。レベルの高い問題集になればなるほど、計算問題は少ない傾向にあります。

これでは十分に定着させることができません。計算問題、式変形の問題数が多い問題集を選んでください。

数学が苦手な人の特徴② 基本解法のパターンに触れていない

数学は暗記科目ではなく考える科目だ、と言われていますが、これは半分正しく半分は間違いです。

数学が苦手な人の特徴①で述べた通り、定義や定理、式変形は覚えなければなりません。

しかし、これだけでは実践では使えません。定義や定理、式変形を実践で使いこなすためには基本解法のパターンに触れている必要があります。

なんだ、結局数学も暗記科目じゃないか・・・だったら生物選択するわ、という声が聞こえてきそうですが、落ち着いてください。

確かに覚えると言ってしまえばその通りですが、ここでタイトルを「覚えていない」ではなく「触れていない」としたのはそれなりの理由があります。

解法パターンは完璧に覚えようとしなくても大丈夫です。そもそも解法パターンを一言一句暗記している人はいないでしょう。

数学の解法は暗記しようとしなくても、同じパターンの問題を3周もすれば流れは把握できます。要するに覚えようとするよりも問題に接する「頻度」が重要なのです。

ただ、問題を3周する際に意識するポイントというものが存在します。それは、問題文に登場するキーワードです。

このキーワードがきたらこの解法、というキーワードと解法を演習の際にセットで意識すれば、覚えようとする意識はさほど必要ではありません。

桜芽界ではこのキーワードと解法のセットを集中的に指導しますので、演習と問題集の周回を積み重ねていけば自然と数学は解けるようになります。

数学が苦手な人の特徴③ 問題集のレベルが合っていない

よく学校のテストの点数は取れるのに模試だと点数が取れない、数学の勉強時間は確保しているのに点数が伸びない、という相談を受けます。

そのような相談が来たとき、私が真っ先に質問するのが「どんな問題集を使っているか」ということです。

特に受験生でよく見受けられますが、上記のような相談をしてくる生徒さんは今の自分のレベルに合っていない問題集を使っていることがほとんどです。

なかなか点数が出ないと難しいレベルの問題集に手を出したり、数多くの問題集に手を出したりする気持ちはわかります。

しかし自分のレベルより難しい問題集は以下の2つの点で効率的な学習とは言えません。

①数学の連続性によるもの

先ほども述べた通り、数学は前の単元で出てきた、もしくは基礎的な内容を使わなければ次の単元や応用問題を解くことができません。

レベルの高い問題集を解こうと思っても、全くわからないと思います。「いや、難しい問題を考えることは重要だ!」と言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は難しい問題を考えている時間というのは、ほとんど脳は働いていないという研究結果があるのです。

また、基礎ができていなければ難しい問題の解答解説を見ても全く理解できません。よって学習効率が著しく低下してしまうのです。

②問題の特殊性によるもの

普通勉強は簡単な問題から難しい問題を学んでいくものですが、その理由の一つが「簡単(基礎的)な問題は一般性が高い」ということです。

つまり、基礎問題はその応用できる問題の数が多く、難しい問題は応用できる問題が少ないということです。

よって、一つの基本的な解法を身につけることと、難しい解法を身につけるのでは、解けるようになる問題の数が異なります。

以上のことから、今の自分のレベル、そして志望校のレベルを加味して問題集を選ぶことは非常に重要です。もし自分のレベルと問題集のレベルが合っているかどうか分からないという人は、桜芽会にお気軽に相談してください。

数学が苦手な人の特徴④ 問題数の少ない問題集を使っている

数学を勉強する際に皆さんは何を使っていますか?教科書、参考書、問題集など様々な勉強ツールがあると思います。

成績がなかなか上がらないとこれらを買いあさってしまうと思いますが、基本的には教科書と参考書は使いません。問題集のみで大丈夫です。

さて、その問題集ですが、これも様々な問題集が存在します。

解説が多めで問題数が少ないもの、解説が少なめで問題数が多いもの、皆さんはどちらを使っているでしょうか。

超難関大学を目指すのであれば解説が多めの問題集もありだと思います。

しかし、大多数の看護学部を目指すのであれば、まずは学校で配られる問題集(4step、クリアー、サクシードなど)のような問題数が多い問題集を周回するのが1番です。

特に数学に苦手意識を感じて焦っている人ほど、この基本的な問題集を完璧にすることを目標にしてください。

レベルがこれに準じていればいいというわけではなく、できれば計算問題が多い問題集(1単元における問題が少ない問題は使ってはいけません)を使用してください。

付属の解説は少ないかもしれませんが、学校授業で詳しい解説をしてくれるはずです。

ぜひこれを2〜3周して完璧に仕上げることを目標にしましょう。

どうすれば看護学部の数学で高得点が取れる?

国立と私立、偏差値によっても当然対策は変わってきますが、大多数の看護学部では基本的な数学の問題が出題されています。

よって、併願校にもよりますが、数学を得点源にしたいと思っている人でもそこまで難問数学を解く必要はありません。

難問も含めた問題を種類多く解くよりも、学校問題集レベルの基礎問題に絞って何回も定着するまで解いた方が成績は伸びます。

しかし、学校ではどうしてもその学校全体のレベルに合わせて問題集やカリキュラムが組まれることになります。

特に進学校にてチャートなどを強制的に買わされたりすることもありますが、自分のレベルに合っているかどうか今一度検討してみましょう。

※ちなみにチャート式は素晴らしい問題集です。「使いどころ」の話です。

もし学校での問題集が自分のレベルに合っていないときは、ご自身で問題集を選ぶことになります。

その際は、上記のようなポイントを押さえた問題集選びをしてください。

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