参考書
2024年08月11日
看護医療系専門進学塾の桜芽会です。桜芽会のTAが、看護学部、家政学部、医療衛生分野向けの参考書をレビューするシリーズです。
日本語の漢字と語彙の理解は、大学受験において得点源とされる範囲で、それゆえになるべく失点を抑えたいものでもあります。しかし、多くの高校生が漢字の学習に苦戦している印象です。
膨大な量の漢字や語彙を覚えるのは大変ですが、その覚え方次第で効率的に学ぶことができます。しかし、どの教材を使えば良いのか、どういうスケジュールで覚えれば良いのかがわからないために、後回し、後回しになってしまいます。
「高校の漢字・語彙が1冊でしっかり身につく本」は、土井諭先生による体系的なアプローチで、高校生が効率的に漢字と語彙を学べるように設計された一冊です。
この本は、大学受験を目指す学生にとって必須の内容を網羅しており、特に看護学部、家政学部、医療衛生分野を志望する学生にとって重要な基礎力を養うことができます。
漢字と語彙の学習は一朝一夕にはいかず、あまり手をつけていない人も多いかもしれませんが、語彙力の多さは国語や小論文でかなりの影響が出ます。
面倒臭い、時間がない、と言う人はぜひ本書で集中的に語彙力を増やしてみてください。
参考書の概要
- 著者: 土井諭
- 出版社: かんき出版
- 定価: 1,430円(税込)
レベル
- 志望校の偏差値: 偏差値50〜65の高校生を対象
どんな人におすすめか
「高校の漢字・語彙が1冊でしっかり身につく本」は、以下のような学生に特におすすめです:
- 漢字と語彙の基礎力を固めたい高校1年生
- 受験に向けて語彙力を強化したい高校2年生・3年生
- 看護学部、家政学部、医療衛生分野を目指す学生
メリット
「高校の漢字・語彙が1冊でしっかり身につく本」は、高校生や大学受験生にとって数多くの利点があります。以下に、具体的なメリットを詳述します。
- 網羅性:本書は、入試に必ず出る漢字2880字と語彙1200語を完全に収録しています。このため、他の参考書を複数用意する必要がなく、一冊で必要な学習を完結させることができます。40,000件以上の入試データを徹底分析し、頻出問題を厳選して掲載しているため、効率的に試験対策を行うことができます。
- 頻出度順掲載:本書では、漢字や語彙が入試の頻出度順に掲載されています。これにより、重要な語彙や漢字を優先的に学習でき、学習の効率が大幅に向上します。入試で特に出題頻度が高い内容から順に学ぶことで、限られた時間を有効に活用できます 。
- 詳細な意味と例文:すべての漢字と語彙には、詳細な意味と例文が付いています。これにより、単なる暗記ではなく、実際の使用場面をイメージしながら学習できます。例えば、「交渉」という語彙に対しては、「彼は交渉力が高く、難しい取引も成功させた」という具体的な例文が提供されており、語彙の実際の使用方法を理解しやすくなっています。
デメリット
- 解説が簡潔: 詳細な背景知識や文化的な説明が少ないため、深く学びたい学生には物足りないかもしれません。ただ、これは語彙を増やすための参考書なので、逆に簡素な方が使いやすいと思います。
- 復習テストなどがない: 語彙系は反復練習が必須です。赤シートが利用できる仕様になっているので、周回すれば復習、できないところのチェックにはなりますが、ランダムに出題されてしまうと途端にできない人もいます。可能であれば塾の先生などにランダムチェックテストを作ってもらい、知識が定着しているかどうかを定期的に確認してください。
- サイズが大きい:サイズが大きいので、持ち運びに不向き。電車の中など、空き時間で勉強しにくいかもしれない。
内容とその特徴
構成
- 基本漢字編: 高校で必須とされる漢字を厳選して収録。
- 応用漢字編: 大学受験レベルの漢字を追加。
- 基本語彙編: 日常生活でよく使われる語彙を中心に学習。
- 応用語彙編: 受験に必要な高度な語彙を補充。
特徴
- 見開き構成: 一つの漢字や語彙に対して、読み方、意味、例文が一目でわかるように配置。
- 整理されている: 整理されており、単語のみが並べられた構成になっているため、蛇足の知識がなく使いやすいです。
- 例文: 例文がついているため、文脈の中で語彙を増やすことができます。
使い方
学習スケジュールの例
高校1年生
- 1学期: 基本漢字編を週に2回、1回30分程度で学習。毎週末に復習テストを実施。
- 2学期: 基本語彙編に移行し、同様のペースで進める。
- 3学期: 応用漢字編をスタート。
高校2年生
- 1学期: 応用漢字編の続きを学習。週に2回、1回30分程度。
- 2学期: 応用語彙編を開始。受験を意識して学習量を増やす。
- 3学期: 基本漢字編・語彙編の総復習。
高校3年生
- 1学期: 応用語彙編の続きを集中的に学習。
- 2学期: 全体の総復習と模擬試験対策を並行して行う。
- 3学期: 弱点補強と過去問題集で実践的な対策を。
具体的な使用方法
- 見開きページを1回で1ページ学習: 1回の学習で見開き1ページ分を読む。
- 例文を音読: 各例文を音読し、漢字や語彙の使い方を体得する。
- 周回して知識を定着させる: 以前ブログにも書いた「3サイクル反復速習法」などを利用して周回し、知識を定着させる。1周するだけで定着することはまずない。
- 確認テストでチェック:赤シートなどで定期的な周回とできなかった問題のチェックを忘れずに。順番で覚えている可能性もあるので、できれば塾などでランダムテストを作ってもらって確認できればなお良し。
使用時期
- 高校1年生: 基本漢字編と基本語彙編を中心に学習し、基礎力を固める時期。
- 高校2年生: 応用漢字編と応用語彙編に取り組み、受験対策を意識し始める時期。
- 高校3年生: 全体の復習と応用語彙編の仕上げを行い、模試や過去問で実戦力を養う時期。
分量と習得時間
- 分量: 全240ページ
- 習得時間: 基本漢字編・基本語彙編は各80時間、応用漢字編・応用語彙編は各80時間を目安
コメント
「高校の漢字・語彙が1冊でしっかり身につく本」は、漢字と語彙の学習において非常に有用な参考書です。この本の最大の強みは、その網羅性と使いやすさにあります。一冊で必要な漢字と語彙を学べるため、他の参考書を何冊も用意する手間が省けます。
また、視覚的に理解しやすいレイアウトと豊富な例文が、学習をスムーズに進める助けとなります。特に受験生にとっては、確認テストが付いていることで、自分の理解度を定期的にチェックでき、弱点を把握して補強することが容易です。
本書は、看護学部や家政学部、医療衛生分野を目指す学生にとっても非常に適しており、これらの分野で必要とされる高度な語彙力を身につけるための良い基盤となるでしょう。また、一般的な大学受験を目指す学生にも、基礎から応用までの漢字と語彙をバランスよく学ぶことができるため、おすすめです。
土井諭先生の指導方針に基づき、効果的な学習方法が随所に取り入れられているため、効率的に学習を進めることができます。漢字や語彙の成り立ちを理解しやすくするためのイラストや、現代の学生にとって馴染みやすい例文が多く収録されている点も、学習者にとって大きなメリットです。
まとめ
「高校の漢字・語彙が1冊でしっかり身につく本」は、漢字と語彙の基礎から応用までを一冊で網羅した優れた参考書です。この本を使うことで、高校生は効率的に漢字と語彙を学ぶことができ、受験に向けた準備を着実に進めることができます。
本書は、見開き構成や豊富な例文、確認テストなど、学習者の立場に立った工夫が随所に施されており、効果的な学習をサポートします。計画的に使用することで、漢字と語彙の力を確実に向上させることができます。
看護学部や家政学部、医療衛生分野を目指す学生はもちろん、一般的な大学受験を目指す学生にも最適な一冊です。分かりやすく、実践的な内容が詰まった本書を手に取り、日々の学習に役立ててください。
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