参考書
2024年08月27日
看護医療系専門進学塾の桜芽会副塾長の岸田です。桜芽会のブログでは、市販の参考書のレビューを行なっていますが、数学の問題集ついて質問があったので、こちらの記事で解説していきます。
※チェック&リピートのレビューはこちらから。
※基礎問題精講のレビューはこちらから。
どちらも非常に有名な参考書(問題集)で、看護、家政、その他医療衛生分野を目指す生徒のみならず、幅広く受験生に認知されています。
どちらも基礎〜標準レベルの数学を扱っており、解説も丁寧なので、偏差値50〜60の大学を目指す生徒の自習用教材として用いられることが多いです。
さて、この二つの参考書、どちらを選べば良いのでしょうか?
ネットで調べてみると、あちこちで論争が巻き起こっていましたので、本稿では看護医療系進学に焦点を当てて、私個人の意見を書いていこうと思います。
チェック&リピートの概要
「チェック&リピート」は、Z会が出版している高校生向けの数学基礎問題集シリーズです。この参考書は、主に高校生が共通テストや入試の基礎レベルを確実に身につけるために設計されています。
主な特徴:
- 問題レベル: 高校1年生から使用でき、学校の授業と並行して進められる内容です。入試に頻出する基礎問題を網羅しており、基礎力を効率的に身につけることができます。
- 構成: 「問題」「チェック・チェック(要点)」「解答・解説」という構成で、理解を深めながら復習できるようになっています。内容が反復しやすく、効率的に学習を進められるのが特徴です。
基礎問題精講の概要
「数学基礎問題精講」は、旺文社が出版している大学入試向けの基礎問題集シリーズです。このシリーズは、大学受験に必要な基礎力を効率的に身につけるために設計されています。主に、基礎的な問題に取り組むことで、数学の基本的な考え方や解法を習得することが目的です。
主な特徴:
- 問題レベル: 教科書基礎〜入試基礎レベルの問題に挑戦できるように設計されています。特に、例題と演習問題を通じて基本的な解法の理解を深めることができます。
- 構成: 約300題の問題が収録されており、短期間で効率的に学習を進められるようになっています。1日5問のペースで進めると、約2ヶ月で終了できる内容です。
どんな人が利用しているの?
どちらの参考書も基礎から入試基礎レベルの問題を扱っており、おおよそ偏差値50〜60程度の大学を志望する学生が使用しています。また、共通テスト用の対策として本書を利用する生徒もいます。
解答解説も充実していることから、演習用の問題集というよりは、自習用教材としての側面が強いです。自習用教材としては、圧倒的な解答解説量を誇るチャート式が有名(チェック&リピートや基礎問題精講はチャートでいうと白〜黄色レベル)ですが、いかんせん分厚い。
チャート式に手を出そうとして心が折れ、結局参考書は本棚の肥やしになっている、という人も珍しくないと思います。
サラッと復習したいまたは試験まで時間がない、持ち運びやすい参考書を使いたい、という人はチェック&リピートや基礎問題精講を使います。
どっちが使いやすい?
さて、本題に入りましょう。チェック&リピートと基礎問題精講、どちらが使いやすいのでしょうか。先ほど概要で書いた通り、二つの参考書は、レベル、価格帯など非常によく似ています。
よって、個人的には本のビジュアルや個人的な好みで選んでもらっても全く問題ないレベルだと思います。しかし、あえて二つの問題集の違いについて言うと、
「チェック&リピートの方が網羅性があり、基礎問題精講の方が問題を絞ってくれている」
というところかと思います。では、この違いを踏まえた上で、どちらを選べば良いかということをケース別に紹介したいと思います。
<ケース① 終わらせた後に次の問題集(網羅系)まで考えている人>
最初のケースは受験までの時間的余裕がある人です。さらに、偏差値60以上の大学の受験も視野に入れており、さらに上のレベルの参考書(問題集)に手を出そうとしている人です。
加えて、次に手を出そうとしている問題集がいわゆるチャート式のような網羅系であるならば、次の問題集でも同じ種類の問題に出会うでしょうから、まずは基礎問題精講で的を絞った基礎学習をするのがおすすめです。
次の問題集を考えていると言うことは、基礎問題精講のレベルはまだ低い、ということでしょう。目指すレベルより低いレベルの問題を網羅的に学習するより、的を絞って基礎を学習した後に次のレベルの適正問題を網羅的に学習した方が効率的です。
関東圏の私立大学であれば、順天堂大学、日本赤十字看護大学、北里大学、杏林大学、上智大学、武蔵野大学以上の看護学部を目指す人はこのパターンが多いと思います。
<ケース② 受験まで時間がなく今の問題集で完結させたい人>
次のケースは受験までの時間的余裕がなく、目指す大学のレベルも両参考書の適正レベルである人です。この場合、基礎は全体的にマスターしておきたいので、より網羅的なチェック&リピートを使用することをおすすめします。
次のレベルの問題集に手をつける予定がないと言うことは、適正レベルの問題集ということです。また、いろいろな問題集に手をつけるよりも、1冊を完璧に仕上げた方が定着度は上がります。完璧に仕上げるのであれば、より幅広い問題をカバーしているものの方が効果的です。
関東圏の私立大学であれば、昭和大学、共立女子大学、帝京平成大学などを目指す人はこのパターンが多いかもしれません。
<ケース③ 過去問分析が完了していて出題傾向を掴んでいる人>
最後のケースは受験校の過去問分析が完了しており、出題傾向をある程度掴んでいる人です。このケースは②の派生系で、次のレベルの問題集には手をつけない人を対象にしています。
ケース②に当てはまった人でも、志望校の出題傾向によっては基礎問題精講の方が適している場合があるかもしれません。
総合型選抜や公募推薦と一般受験の中でも、出題傾向は変わってきます。もし自分の志望校の出題傾向がよく分からない、どの問題集で勉強すればいいか分からない、という人はプロのアドバイスが有効ですので、お気軽に桜芽会にご連絡ください。
まとめ
今回の記事では、「チェック&リピート」と「基礎問題精講」という二つの数学問題集について、看護医療系進学を目指す生徒に向けて比較解説しました。どちらの参考書も基礎から標準レベルの問題を扱っており、自習用教材としての利用価値が高いです。
選ぶ基準としては、受験までの時間や次に挑戦する問題集の有無が大きな要素となります。時間に余裕があり、次のレベルの問題集に進む予定があるなら「基礎問題精講」を、受験まで時間がなく、現在の問題集で完結させたい場合は「チェック&リピート」を選ぶのが良いでしょう。また、過去問分析を行い出題傾向を把握している場合は、その傾向に応じて最適な参考書を選ぶことが重要です。
いずれの選択肢においても、自分に合った参考書を見つけることが、効率的な学習の鍵となります。もし迷った際は、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。桜芽会では、個別に最適な学習プランを提案していますので、ぜひご相談ください。
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