入試分析/解答速報
2025年01月29日

看護医療系専門進学塾の桜芽会です。
桜芽会では、各大学の看護系学部について、入試問題の解答解説を載せていきます。
今回は、杏林大学保健学部 2025年度 1月29日実施入試 生物の解答解説を載せます。
杏林大学保健学部を志望している生徒は是非参考にしてください!
🌸桜芽会では毎年看護系大学/学部の入試解答速報を作っています🌸
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なるべく解答速報を作ります!
<追記>解答速報作成の依頼が多く、時間の関係上、2025年度は「英語」「数学」「生物」に科目を絞らせていただいております。何卒ご理解いただけますと幸いです。
※間違いを見つけた場合も上記からご連絡ください。確認し、訂正させていただきます。
講評
大問1は生物の特徴の小問集合,大問2は植生・光合成曲線,大問3は免疫からの出題である。
今年は免疫が頻出なので,できなかった問題を改めて確認しておこう。また植生の木の名前は戸惑った生徒も多いと思うが、出てきたら1つ1つ覚えていく形で次の試験での得点につなげていこう。
解答解説
Ⅰ
問1②
細菌は原核生物である。細菌に属するものは大腸菌,乳酸菌,シアノバクテリアなどがある。
問2イ④ ウ③
ウイルスは遺伝情報を担う物質としてDNAの場合も,RNAの場合もある。
バクテリオファージはDNAで,インフルエンザウイルスやコロナウイルスはRNAである。
問3 エ,オ,カ①③⑥(順不同)
DNAの正式名称はデオキシリボ核酸で,RNAはリボ核酸という。
構成単位はDNA,RNAともにヌクレオチドであり,糖,塩基,リン酸からなる。
DNAの糖はデオキシリボースなのに対し,RNAの糖はリボースである。
DNAの塩基はA,T,G,Cなのに対し,RNAの塩基はA,U,G,Cである。
問4 キ①
ウイルスは自ら増殖できないので,宿主の細胞の物質を使って増殖している。
問5 ク④
ATPはアデニン,リボース,リン酸3つから構成される。
問6 ケ,コ③⑤(順不同)
ADPに比べて,ATPの方が高エネルギーリン酸結合は1つ多いため,ATPの方がエネルギーを多く含んでいる。
問7 サ⑧ シ③ ス② セ⑤ ソ⑨
酵素はタンパク質からできており,生体触媒である。触媒は自身は変化せず,化学反応を促進する作用がある。特定の基質としかはたらかない性質を基質特異性という。
問8 タ②
体内を一定に保とうとする働きを恒常性(ホメオスタシス)という。
Ⅱ
問1 ア⑨ イ② ウ④ エ⑧ オ①
まず夏緑樹林なので,ミズナラが適当。そして標高が高くなると針葉樹林が見られるようになり,シラビソが適当。落葉広葉樹はダケカンバが入る。そして2,500m以上の森林限界を超えてくると低木であるハイマツやコマクサからなるお花畑が広がる。
問2 カ①
日本国内では緯度が高くなるほど,気温が下がる。そうすると下線部aで観察された植生は標高が低いところでも見られるようになる。
問3 キ⑤
気温がかなり低いため,高山植生やツンドラに近いバイオームが見られる。
問4 ク①
光合成曲線において,光の強さが0のときが呼吸速度を表す。
問5 ケ①
光補償点はグラフ上の二酸化炭素吸収速度が0のとき(見かけの光合成速度が0のとき)の光の強さをみる。
問6 コ⑤
光の強さがaのときは植物Aは二酸化炭素吸収速度が負であるため,光合成速度よりも呼吸速度が上回っている。そのときは蓄積していた有機物を消費するので成長しない。
それに対し,植物Bは二酸化炭素吸収速度が正であるため,呼吸速度よりも光合成速度の方が大きい。そのときは有機物が蓄積できるので,植物Bは成長する。
問7 サ②
光の強さがbのときは植物A,植物Bともに二酸化炭素吸収速度は正であるため,ともに成長する。植物Aの方が二酸化炭素吸収速度が大きいため,光合成速度も速いと考えられる。そうすると多くの有機物を蓄積できるので植物Aの方が成長速度は速い。
問8 シ④
陽樹の例としてコナラ,アカマツ,クロマツがある。
陰樹の例としてスダジイ,タブノキ,アラカシがある。
問9 ス②
極相林(クライマックス)の状態だと,森林の相観はそれ以上は大きく変化しない。
地表面(林床)は届く光が少ない。
④高木の陰樹林が多い。
⑤種子は大きくて重い。
問10 セ④
遷移が進むにつれて腐植土層が発達していく。
ⅢA(臨床検査技術学科,臨床工学科,診療放射線技術学科)
問1 ア⑦ イ⑥ ウ⑧
細胞骨格は微小管,中間型フィラメント,アクチンフィラメントがある。
微小管のタンパク質はチューブリンといい,べん毛や繊毛の形成起点,中心体,紡錘体形成,細胞内輸送などにはたらいている。
問2 エ⑤ オ②
分裂期の前期では,核膜や核小体が消失し,染色体が凝縮してみえる。紡錘体が形成される。
中期では染色体が赤道面上に並び,後期では染色体が両極に引っ張られ,終期では核分裂が生じた後で細胞質分裂が生じて細胞が二分される。
問3 カ,キ①④(順不同)
原核細胞では核膜で包まれた核は見られないが,染色体はある。あとは細胞膜,細胞壁,細胞質基質,リボソームがある。
問4 ク⑤
リソソームは加水分解酵素をもち,細胞内消化を行っている。
問5 ケ②
ゴルジ体からリソソームはできて,リソソームはオートファゴソームと融合し,オートリソソームを形成する。
問6 コ⑥
それぞれの太さは微小管が25nm,中間型フィラメントが10nm,アクチンフィラメントが7nmである。
問7 サ ①
動物細胞において,細胞質分裂が起こる時にはアクチンフィラメントから構成される収縮環が形成されて,くびれるようにして二分される。
問8 シ ③
細胞内輸送において,微小管の上をモータータンパク質であるダイニンとキネシンよって細胞小器官を輸送している。神経細胞の例ではダイニンは細胞体側(-端)へ,キネシンはシナプス側へ(+端)へ動いている。
問9 ス⑥ セ① ソ④
生体膜はリン脂質二重層で構成しており,親水基を外側に,疎水基を内側にむけている。
タンパク質がモザイク状に埋め込まれた「流動モザイクモデル」となっている。
問10 タ⑦ チ① ツ⑥
酸素,二酸化炭素,脂溶性分子などは膜を通過しやすいが,水やイオン,大きな分子は膜を透過しにくい。水はアクアポリンという水チャネルよって透過速度が格段に速くなる。
問11 テ,ト④⑤(順不同)
静止電位の状態の膜電位は,細胞外を基準とすると,細胞内は負の状態となっている。
まずATPを用いてナトリウムポンプが働いて,Na+を細胞外へ,K+を細胞内へ能動輸送する。また常に開口している非電位依存性カリウムイオンチャネルによって,K+が細胞外へ拡散している。
ⅢB(健康福祉学科,看護学科,救命救急学科,リハビリテーション学科,臨床心理学科)
問1 ア③ イ① ウ⑥ エ④
食作用を示すものは樹状細胞,好中球,マクロファージである。
樹状細胞は異物を取り込み断片化した後,T細胞に抗原提示を行う。
好中球は食作用自体は弱いが数が多い。
マクロファージは発熱を促し,腫れを引き起こすことで炎症を誘導する。
問2 オ⑦ カ⑤ キ③ ク⑧ ケ⑥
獲得免疫ではヘルパーT細胞がB細胞を活性化し,形質細胞(抗体産生細胞)へと分化する。形質細胞は抗体(免疫グロブリン)を作り,抗原と結合する。これを抗原抗体反応という。また,ヘルパーT細胞により,マクロファージの活性化やキラーT細胞が感染細胞を攻撃する機構もある。
問3 コ①
皮膚は角質に覆われた組織でできており,物理的に丈夫な構造になっている。
鼻や口,のど,気管には粘膜があり,粘液によって病原体が体内に入るのを防いでいる。
問4 サ④ シ①
ディフェンシンは細胞膜を分解し,涙などに含まれているリゾチームは細胞壁を分解する。
問5 ス③
Y字型の免疫グロブリンというタンパク質を産生し,抗原と結合することで抗原抗体反応を示す。
問6 セ,ソ,タ②③⑥(順不同)
獲得免疫の特徴は,免疫応答までの時間が長い,異物に対して特異的な反応を示す。
また一度目の侵入のときに記憶細胞がつくられるので,二度目の侵入のときは二次応答がはたらいて,免疫作用は増強される。
問7 チ⑥ ツ③
免疫記憶を獲得させることにより,様々なワクチンを打つことで,病気にかかりにくくしたり,重症化を防いだりしている。
問8 テ,ト②⑤
ワクチンが有効なのは「予防」であり,麻疹(はしか),水痘(みずぼうそう),結核(BCGとして接種),日本脳炎,インフルエンザ,破傷風などがある。
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