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【解答速報】文京学院大学 全学統一選抜(数学)解答・解説 2024年度入試

入試分析/解答速報

2024年01月28日

看護医療系専門進学塾の桜芽会です。

桜芽会では、各大学の看護系学科について、入試問題の解答解説を載せていきます。

今回は、2024年度 文京学院大学 保健医療技術学部 全学部統一方式(数学)の解答解説を載せます。

文京学院大学を志望している生徒は是非参考にしてください!

【講評】

出題分野には偏りが見られる。2023年度入試までは出題範囲が数Ⅰ、数Ⅱ、数Aであったが、2024年度入試より数Ⅰ、数Aのみが出題範囲となった。

その影響か、2023年度は大問4問構成であったのが、2024年度より大問3問構成となっているところが大きな変化である。

大問1は小問集合。2023年度は小問集合がなかったのでここも大きな変化と言える。

三角比、二次関数、図形など、のちの小問で出題されない範囲からの出題がほとんどであるが、絶対値関数の問題が2問出題されているなど出題範囲にはやはり偏りが見られる。

この絶対値関数の問題であるが、他の問題のレベルに比べると、なかなか解くのが面倒だ。

ちなみにこの大問1でガウス記号が出題されているが、2023年度の一般選抜でもガウス記号の問題が出題されている。

ガウス記号の問題を出題する大学は数が少ないので、学校でもそこまで時間を使って対策をしない。しっかりと過去問でガウス記号の問題を演習しておく必要がある。

大問2は確率の問題である。確率は2023年度も全学統一選抜、一般選抜両方で出題が見られることから、文京学院大学を受ける人はまずやっておきたい単元の一つである。

ただし、問題自体は非常にやさしい。計算方法が分からなくても、母数の数が少ないので最悪書き出してしまえば問題なく解ける。

大問3は進数の問題である。進数の基本が分かっていれば半分は確実に取れる問題。後半になってくるほど、問題文の条件や、進数の定義から推理する問題になってくるため、慣れていないと苦戦するかもしれない。

後の解説でも個別に書くが、問題全体を見た感想は「いやらしいテスト」という印象。もちろん、出題範囲が狭いので受験生をふるいにかける意味ではしょうがいないのかもしれない。

ガウス記号や、進数、確率など、受験生が苦手にしているだろうな、というところから出題されている上に、絶対値関数など時間がかかる問題がちらほら見受けられる。

もちろん、出題分野は全体的に勉強しておく必要があるが、過去問からの出題がある程度予測できるところもあるため、過去問演習と過去問分析からの問題演習も非常に重要。

赤本は発売されていないため、大学説明会や資料請求をした上で過去問を入手する必要がある。志望している受験生は必ず入手すること。

また、問題のレベルに差が大きい。絶対値関数のように計算も面倒くさく、時間がかかる問題があるかと思えば、単なる2乗展開で係数を答える問題もある。

特に大問1(もちろん大問2、3も)はまず問題全体を確認し、時間のかからない問題から優先的に手をつけることが合格への近道だ。

ちなみに、同じ大問内であっても、小問同士の関係性がそこまで強くないので、もし大問の最初の方でわからない問題があっても、その後の問題は解ける可能性がある。諦めてはいけない。

この辺りも過去問演習などをしている受験生とそうでない受験生で差が出るポイントかもしれない。

その他の科目、大学の過去問解答/解説はこちら

【解答】

解答解答解答
611
064
212
232
512
126
034
442
100
610
10
220
231
640
30
0
25
16
1
12
63
3
1
※間違いを発見した場合は「問い合わせ」よりご連絡ください。確認の上訂正いたします。

解説

(1)

三角比の問題。範囲が数Ⅰ、数Aのみなので、0°から180°までの三角比の値を表で覚えていれば瞬殺できる問題。

三角比の値の表を覚えていない人は、三角比の公式を含め必ず覚えておくこと。

(2)

正多角形の問題。こちらも多角形の外角公式を覚えていれば外角の大きさは瞬殺。外角の公式に加え、内角の和の公式も覚えておくこと。中学範囲の公式でもあるので、油断していると忘れている人もいるかもしれない。

対角線は2つの点を選べば良いのだから、16C2を計算し、隣同士の点を選んだ時は対角線にならない(正十六角形の辺になる)ので、辺の数である16を引けばよい。

また、n角形の対角線についてはn(n-3)÷2という公式が存在するので、余裕があれば覚えておくと良い。

15点を頂点とする多角形は、正十六角形の頂点のうち、選ばれない1点を選べば良いだけなので、頂点の数である16個。

(3)

絶対値関数の問題。絶対値関数の絶対値の外し方の基本が頭に入っていれば解ける問題ではあるが、いかんせん時間がかかる。

x<-2、-2≦x<0、0≦x<6、6<xでそれぞれの絶対値内の正負が変化するので、場合分けをする。

場合分けをしたのち絶対値を外し、一次関数の形にすればグラフがかける。グラフが書ければ交点のy座標が最大値になっていることが分かるので、そのy座標を求めれば良い。

この問題は1発で時間がかかりそうな問題ということが分かるので、スピードに自信がない受験生は後回しにしても良い。

(4)

これも絶対値関数の問題。先ほどは絶対値を外さなければならない変数がxしかなかったが、こちらはxとyの二つの変数について絶対値を外す必要がある。

xはx=2の前後で絶対値内の正負が変わり、yはy=3の前後で絶対値内の正負が変わる。

よって、①x<2かつy<3、②x<2かつy≧3、③x≧2かつy<3、④x≧2かつy≧3に場合分けをしてそれぞれ絶対値を外した一次関数を求める。

これをグラフに書くと、ひし形(正方形)のグラフが得られる。x=kはこのグラフ上にしか存在しないので、xの最大値はグラフ右端のx=6、xの最小値はグラフ左端のx=-2となり、kが最小値を取る時、yの値は3となる。

(3)の問題もそうだが、関数系の問題は必ずグラフを書いて解くことをお勧めする。

(5)

ガウス記号の問題。ガウス記号は2023年度の入試でも出題されている。

ガウス記号の単元をゴリゴリ演習している受験生は少ないと思うので、ガウス記号ってなんだ・・・となってしまうかもしれないが、過去問で出題されていることに加え、定義も問題文で与えてくれているため、落ち着いて解けば得点できる問題。

(6)

2乗展開の問題。これに関しては単なる計算なので、確実に得点したい。もし間違えた人は展開公式や因数分解の公式などを復習しておこう。

※余談だが、「解答上の注意」のページに、「特に指示がない場合は空欄には0〜9までの数字が入る」との記載がある。私は問題文の数学部分しか見ていないので詳しくは分からないが、問題文には「特に指示がない」ので、マイナスは入らないのか?と思ってしまった。ただの計算問題ではあるが、ちょっと不安。

(1)

分母は4枚から2枚を取り出す組み合わせ、分子は2枚の2が書かれたカードから2枚とも取り出すので、1通り。

Cを用いた計算でももちろん答えは出せるが、このくらい母数が少ない試行であれば、すべて書き出した方が、確率に自信がない人は早く解けるかもしれない。

2枚の2のカードを2a、2bと記載することにすると、すべての試行(取り出し方の組み合わせ)は、

(0,2a),(0,2b),(0,4),(2a,2b),(2a,4),(2b,4) の6通り(取り出す組み合わせなので順番は気にしなくて良い)。

これを見れば2枚とも2のカードを取り出す確率は一目瞭然。

(2)

これも上で書き出したものを見れば一目瞭然。(0,4),(2a,2b)の2通り。

(3)

これも上で書き出したものを見れば一目瞭然。(0,2a),(0,2b),(0,4)の3通り。

(4)

3枚を取り出す場合は、積が0になる場合は必ず0が取り出され、2a,2b,4から2つを取り出せば良いので、3枚から2枚を取り出す組み合わせで3通り。

さて、この場合も母数が少ないので書き出して解いても良い。3枚を取り出す場合の全ての組み合わせは、逆にどのカードを取り出さないかという余事象を考えて数えると、

(0,2a,2b),(0,2a,4),(0,2b,4)(2a,2b,4)の4通り。

このうち、0が取り出される組み合わせは上記より3通りとして解いても良い。

(5)

今回は2枚の2を区別して考えているので、4枚のカードの並べ方は4の階乗で24通り。2024となるのは、2枚の2のカードの並べ方を区別して考えると、2a02b4と2b02a4の2通り。

※答えは1/12となり、解答欄に合わないじゃないか!と思うかもしれないが、「解答上の注意」のページに桁が合わない場合は右詰めにして残った桁に0を記入するとある。過去問演習をしていない、「解答上の注意」のページを読んでいない受験生は混乱したかもしれない。こういう意味でもいやらしい入試問題であるが、これも受験生をふるい落とすためなのでしょうがない。

(6)

これはスタンダードな問題。4桁になるということは、左端に0がこないということなので、左端に0がくるという余事象を考える。

2枚の2のカードを区別して考えて、左端に0がくることが決まっている時、百の位は0以外の3通り、十の位は0と百の位で使った数以外の2通り、一の位は残りの1通りなので全6通り。

全体は4の階乗で24通りなので、余事象を考えると4桁になるのは18通り。

(1)

n進法から10進法、10進法からn進法への変換は必ず抑えておこう。

この問題では、24(5)を10進法に変換したのち、6進法に変換すれば良い。

(2)

前半は5進法から10進法に変換するだけなので(1)と同様。後半の推理がポイントとなる。

まず、桁数が5進法の時より多いので、4進法以下であることは分かる。問題文には必ず出題者の意図が隠されているので、後半の数の左端の桁にある1に注目する。

仮にn進法であると仮定すると、1が書かれている位は10進法で表すとn8×1が必ず加算されることになる。

10進法で表すとこの数は264なので、n8が264を超えてはならない。これを満たすnは2のみである。2進法であることが分かってしまえば、あとは264を2進法に変換するだけだ。

(3)

この数は1桁なので、10進法で表すとn0×a、5(6)を10進法で表すと5であることから、a=5となる。

5進法以下ではどの桁にも5という数字は出てこない(n進法ではn-1までの数しか現れない)ので、n≧6となる。

※この問題もa(n)=5(6)となるのであれば、解法が分からなくてもそのままa=5、nは6(以上)ではないか?という予測は成り立つ。入試は1点を競うものである。空欄にするくらいであれば、なんとしてもあと1点を取りにいく、という気概で空欄を埋めてほしい。

(4)

これも(3)と同じく、ab(n)と5(6)を10進法に変換し、等式を立ててみる。すると、an+b=5,a+b=3という連立方程式が得られる。

ここからbを消去すると、a(n-1)=2という式が得られる。

いま、aは0以上の整数、n≧2であることから、上記の式が成り立つためには、n=3かつa=1か、n=2かつa=2の2通りしかあり得ない。

先ほども述べた通り、n進法ではn-1までの数しか現れないため、n=2かつa=2というのはあり得ない(2進法で表したとき、どの桁にも2という数字は現れない)。

以上から、a=1、b=2、n=3となる。

(5)

これも一旦ab(4)を10進法に変換し、ba(10)との等式を作る。これを解くと、3a=9bとなり、a:b=3:1であることが分かる。

a,bは1以上の整数であることと、ab(4)が4進法(3以下の正の整数しか桁に現れない)で表せているということを考えると、1≦a≦3、1≦b≦3である。

これにより、a=3、b=1であることが分かる。

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